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スペインの不思議な町
アンドラ王国からピレネー山脈を越えてスペインに入り,フィゲラスへ向かって走っていた。ミシュランの地図で最も細い線の道路を走り,途中ミネラルウォーターを買うために,道ばたの小さな食料品店で車を止めた。

店のお姉さんがミネラルウォーターと一緒に絵はがきをくれた。不思議な古い町の写真が印刷されており,その町はどこかとたずねると「ここよ」と言う。何も気づかずに過ぎてきたが,ふりかえると丘陵の木々に隠れ,道路からそれたところに橋や家並みが見えた。

思いがけないことだったので,好奇心からさっそく町を歩いてみることにした。かなり詳しいガイドブックにもなく,Mはこの町の存在を全く知らないという。

橋を渡り,城門をくぐって町にはいると,手入れの行き届いた中世のような町並みが現れて驚いた。観光客らしい人々もいる。パトロールをしている警備員のひとりは女性だった。Mが写真を撮ってもいいかとたずねると,快く応諾してくれた。付近を歩いていたおばさんたちのグループも,私も私もといった感じでカメラを構えるのであった。

日本に帰ってから,気になってこの町のことを調べたが,日本のどのガイドブックでも見あたらなかった。ミシュランのガイドブックにかろうじて紹介されていた。Besaluという町だ。
 (注)「u」にはアクサンの記号が付く。


道路から隠れたところにこの町があった。


二人とも男性に見えた

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