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ベルン(スイス)
この時はフランスのミュルーズからアヌシーを目指していた。地図で見ると分かるのだが,この場合はスイスを通った方が便利だし近い。そこで,バーゼルでスイスに入り,ベルン,ローザンヌを通り,レマン湖沿いに走ってジュネーブを抜けて行くことにした。

ベルンを通るのだったら,もう一度街の中心部まで行ってみようとZentum に向かい,車を駐車場において市街を歩いた。前に来たのは20年以上も前のことになるのだが,旧市街に入ると記憶が蘇ってきた。前回は祭りの日でパレードに出合ったりしたことを思い出す。通りに沿ってずらりとスイス各州の旗がならんでいる風景は,祭りの日だからなのだろうとその時は思ったのだが,今回訪れてみると同じ風景だった。

ただし,記憶の中の過去のベルンは,もっと街の規模が大きかったように思うし,通りももっと広かったような気がした。子どもの頃遊んだ場所を大人になってから再訪してみると,街の通りや建物などの大きさの印象が違うと感じるが,それと同じようなことかもしれない。写真で見比べてみると街の風景に大きな変化はない。

日本のほとんどの場所では,風景が変わることなく同じままであることはあまりない。しかし,このベルンのように,ヨーロッパのとくに旧市街はほとんど変わることはなく,懐かしい思いを呼び起こしてくれるのだった。



前回(上)はクレーンが写っているが,今回(下)と風景は同じだ。

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