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Kasteel Wittem (Wittem, Netherlands)
ヨーロッパにはかつて貴族や王族の館だったものがホテルになっているところが数多い。この日はオランダのヴィッテンにある「ヴィッテンの城」というホテルに着いた。

小さな村にあるこのホテルはすぐ見つかった。敷地は広大で,林の中に広い庭園があり,「城」は堂々とした構えであった。通された部屋は1号室で,天井は高く,室内は広く,調度品は年代を感じさせる古さだった。アメリカンタイプのホテルでは決して感じることがない贅沢な気分になった。
夕食では,きちんとダークスーツに着替えて行ったせいか,奥まったとてもいい席に案内された。私たちの隣のテーブルには,やはりダークスーツ姿の4人の男たちが座っていた。入口付近にはポロシャツとチノパンツの英米系のカップルが座っていて,服装によって差別されているような感じだった。

料理はどれもすばらしい味で,サービスは申し分のない完璧なものだった。メインディッシュで食べたブレスのチキンは日本では決して味わえないおいしさだったし,Mはリドボー
のおいしさに満足の様子だった。食事が終わると「コーヒーはサロンでどうぞ」と別室へ案内された。赤々と薪が燃えているサロンはゴージャスな気分に満ちていて,Mはコーヒーではなくコニャックを頼んだ。

翌朝,窓から外を眺めていると,昨晩私たちの隣のテーブルで食事をしていた4人組の男たちが手に手にガーメントバッグをぶら下げてラフなスタイルでホテルを出て行くのだった。

KASTEEL WITTEMは広大な林の中にあった。

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