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Monte da Valzea (Alvega, Portugal) | |
このホテルは、MがWebでポルトガルのローカルなサイトを見て、見つけた。ポルトガルでは有名な建築家の設計によるものだが、日本では全く知られていない。この旅ではアレンテージョ地方の田舎のいいホテルを泊まり歩くのが楽しみのひとつだった。都会のホテルだと似たりよったりのところが多いが、田舎だと個性的なホテルに出会える楽しみがあることが、この旅で改めてわかった。 ホテルの外観は田舎の大きな納屋のような感じだが、内部はモダンなデザインだった。部屋はコンクリート打ちっぱなし、田舎のホテルというよりもおしゃれなリゾートののような気がした。到着してチェックインしたら、今夜はレストランは閉まっているので、外で食べてほしいという。レストランはここから15km、車で約12分のところにあるという。僕らは驚いて、固まってしまった。ビールぐらいは飲めるだろうとレストランに行くと、さっきレセプションにいたおじさんが現れて、ビールを出してくれた。 窓の外は牧場で、馬の親子が草を食んでいる。のどかな風景にしばし見とれた。「お馬の親子は仲良しこよし…」の歌が思い浮かんだ。歌の通り、お馬の親子はピッタリと寄り添っている。かわいいね。懐かしい風景で、童心に帰ったような思いがした。 さて、夕食をどうしようと、車で出かけてみると、ホテルのすぐ近くの集落に1軒のバルがあった。パッとしない感じだが、腹ごしらえぐらいはできるだろ。 |
そこで食べることにしていったんホテルに戻った。ホテルはプールにもレストランにも誰も見当たらない。ひょっとしたら客は僕らだけかもしれない。まあいいかと、また馬の親子に見とれた。 日が落ちたので、先ほど見つけたバルに出かけた。おじさんやおじいさんたちがTVでサッカーの試合を見ながらにぎやかな雰囲気だ。僕らが入っていくと、珍客の到来に一瞬場が凍りついたように静かになった。立ち飲みの部屋の隣はテーブル席の簡易レストランのようになっていて、バカリャウのグラタン、サラダ、オリーブの盛り合わせ、そしてメッツォのカラフで白と赤ワインをいただくとまあまあの夕食になって落ち着いた。この店の中学生ぐらいの女の子2人が盛んにテーブルにやって来てはカタコトの英語で僕らと会話をして、話ができたことに大喜びしていた。かわいいね。 馬の親子、バルの女の子。2つの「かわいい」を味わったホテルであった。 --------------------------------------------- 後日談。帰国すると自宅の留守番電話にはメッセージが残されていた。ポルトガル語と思われるメッセージだった。多分このホテルからの電話で、「レストランは閉まっているが、かまわないか?」ということだろう、と理解したのだった。 |
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![]() カジュアル&モダン。 |
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