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Paradores Siguenza (Parador de Siguenza. Spain)
この時のスペイン旅行の目的のひとつはパラドールに宿泊することだった。パラドールはスペイン各地に約90か所ある。ドイツのシュロスホテルのように古い城や修道院などを宿泊施設にしたものだ。しかし、ドイツのシュロスホテルは民間の経営だが、それとは違いスペインのパラドールは半官半民の施設だ。

このパラドールはシグエンサの街の丘の上にあり、そのたたずまいは、昔はわれわれ庶民を拒絶して見下ろしていたと思われるような姿でそびえていた。城の中に入りチェックインすると、その内部は重厚という言葉などではとても表現しきれない感じがした。ロビーも廊下も部屋もすべてが重厚で、歴史の重さに圧倒されそうな感じがした。しかし、建物は古いが、部屋は清潔で落ち着いた居心地のよさを味わわせてくれる。
ディナーは1階のレストランでいただいた。重厚な石造りで高い天井のレストランにはシャンデリアが輝いて豪華な雰囲気を醸し出していた。メロンのスープには細かく刻んだイベリコ豚が入っていてとてもいい味だった。その次のイベリコ豚のソテーもスペインのローカル赤ワインとよく合って美味しかった。満足できるスペインの夕食だった。

しかし、半官半民のこのパラドールは格式の高さは十分に感じさせてはくれたのだが、半官半民という組織のせいか、ウェイターやウェイトレスからは愛想というものが全く感じられなかった。昔、旧ソ連や東欧のホテルなどで感じたのと同じような事務的としか言えないようなサービスであった。

外観は古いが、内部はゴージャス。
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