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Relais d'Aumale (France)
翌日はシャルル・ド・ゴール空港から出国するので、なるべく空港の近くに泊まることにしようとパリから北へ車を走らせていた。空港を通り過ぎて約20km、サンリスの街に着いたが、適当なホテルは見当たらず、周辺を走り回ってホテルを探した。

隣村のモンテグレサンに入ると、HOTEL RESTAURANTと表示している瀟洒なホテルが見つかったので、迷わずそこに決めた。ホテルというよりヴィラといった方がふさわしい感じだった。夕方8時半になろうとしていたが、5月のフランスはまだ明るかった。

あまり期待はしていなかったが、このホテルのレストランのディナーはとても上質なフランス料理だった。料理のおいしさとともにこの国の食のレベルの高さも同時に味わったような思いだった。メロンと生ハム、アスパラガス、ホタテ貝、ブレスのチキンはどれも満足のいく味で、メートルドテルが薦めてくれたボルドーの赤も豊かな香りだった。

翌朝、チェックアウトして空港へと急いだ。車を走らせながら、ホテル代の勘定が間違っているのではないかと気になった。確かめると、思った通りレストランの食事代が抜け落ちていた。あまり時間の余裕がないので、このまま空港へ向かおうかとも思ったが、それではなんとなく食い逃げをしたようで後ろめたい。ホテルから5〜6kmほど来てしまっていたが、大急ぎで引き返した。

ホテル側でも請求の間違いに気づいていた様子で、戻ってきた私たちに感謝感激の態度だった。最初は素っ気ない見送りだったが、今度は主人がわざわざ車のドアの開け閉めまでして丁重に見送ってくれた。このロスタイムのため、さらに速度を上げて空港へと向かったのだった。

ホテルのパンフレット

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