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国道沿いのオーベルジュ(Fitou, France)
スペインからフランスに入り,この日はペルピニャンあたりで泊まろうとしていた。ペルピニャンの市街は交通量が多く,ホテルを探して街の中を走った。旧市街は一方通行も多く,走りにくい。こんな時,車は不便だ。

やっと見つけたイビスに泊まろうと思ったら,駐車場がすでにいっぱいで駐められないという。仕方なく,街を出てホテルを探すことにした。

郊外に出ると,国道の脇に「Restaurant」の文字が見えた。オーベルジュらしい雰囲気だったので,泊まることにした。私はフランス語は苦手だ。Mがマダムと交渉してOKとなった。

このオーベルジュ(Auberge de la Tour)は石造りのがっしりした建物で,部屋に案内されると,ひっきりなしに脇を通り過ぎていくトラックの騒音などは全く聞こえなくなった。特に二重窓になっているわけでもないのに,この静かさを実現した建築家に脱帽する思いだった。

ディナーはムニュだけだった。この地方のワインをもらい,エスカルゴのクロケット,アーティチョークのムース,ビーフステーキ,そしてアイスクリームをいただいた。上品な味でおいしかったが,この日は500kmぐらい走ってくたくたになっていたので,フランス料理はやはりソースがもたれる感じがしてならなかった。

朝,外に出てみると,轟音をとどろかせて大型トラックが通り過ぎていった。国道脇のホテルに泊まったことに改めて気づいたのだった。

国道沿いなのに,驚くほど建物の中は静かだ。

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