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Castillo del Buen Amor (Topas、スペイン)
このホテルはサラマンカから北へ約10kmのトパスという街のはずれにある。日本のガイドブックなどでは紹介されてなく、いつものようにMがWebでみつけた。考えてみればスペインやポルトガルを走り回るわれわれの旅でこれまでに訪れた地方のいいホテルは、どこも日本では紹介されていないところが多い。インターネットの時代になって、ホテル選びは日本のガイドブックなどよりもその国のネットの最新の情報から探すというふうに変わってきたことを実感する。

ホテルはぶどう畑の中にあり、広大な敷地で、門が閉まっていた。呼び鈴を押してインターホーンで「予約したムラヤマです」と告げると、スルスルと門が開いた。このようにガードが固いホテルは珍しくはない。建物は見るからに古城そのものであった。

チェックインすると、「部屋は表に出て石段を下ったところよ」とキーを渡された。石段を降りると地下室のような構造で、ドアを開けると部屋の中には小さな窓があった。その窓からはかろうじて外の風景が眺められる。空堀に面していてそこの風景だとわかった。この小さな窓しかなく、まるで地下牢に押し込められたような気分になった。
古い部屋のバーでビールをいただいたあと、城の内部の探検にでかけた。中庭を囲んで建物の中に小さな部屋がたくさんあり、それらの部屋には古い調度品が置かれていて、壁には古い肖像画やレリーフなどが飾ってある。サロン風の部屋や応接間のような部屋などいろいろだが、スペイン語の案内しかないので、どんなふうに使われたのかよくわからない。この城の歴史などもわからなかったが、たぶん中世のころの建築であることは間違いないように思えた。

レストランは古い石造りの部屋で、きちんとしたテーブルクロスをかけたテーブルが並んでいる。客数はあまり多くなく、泊り客は少ない様子だった。

スペインだからとイベリコハムをもらい、ほかにタコと野菜の炒めもの、パスタをいただいた。ワインはこのホテルのワイナリーの赤と白。赤はフレッシュな美味しさだったし、ウェーターのサービスも丁寧だった。Good! と中世に乾杯したのであった。

廃墟のように見えるが、内部は立派なホテル。
 
部屋には小さな窓しかない。
 
壁は古く荒削りだ。
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