旅の記憶 記憶の旅

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レンタカーで出発
ヨーロッパの旅行は到着した空港からレンタカーで出発することが多い。空港のレンタカー会社の場所はどこでもとてもわかりやすい。受付のカウンターで手続きをすると、書類にに必要事項を書きこみ、「はい、車は駐車場の○○番にあります」と言ってキーを渡してくれる。あとは自分で車を探して見つける。

この旅はミラノのマルペンサ空港から出発した。この空港では何度もAvisを利用しているので、迷うことはない。このとき用意されていたのはフィアットのブラボーという車だった。この車は日本では販売されていない。まだ、1000kmに満たない走行距離で新車同然だった。係員にさしあたって必要なエンジンの始動方法と燃料の種類だけを確かめた。キーは初めて手にするタイプでボタンを押すとジャックナイフのようにキーの部分が飛び出した。燃料はディーゼルエンジンなので軽油。ヨーロッパではディーゼルのほうが主流だ。6速マニュアル車で、エンジンを始動した後ギアをバックに入れる方法だけを念のため確認した。車の操作は国際的にほとんど平準化されてはいるが、バックのギアの入れ方だけはいろいろあって、かつて苦戦したことがあったからだ。

早速、出発。日本では自宅から成田空港まで左側通行、成田からの飛行機を降りたヨーロッパでは右側通行になるのでちょっと戸惑うが、みんな右側を走っているのでその中に取り込まれてすぐ慣れる。問題なのはスピードだ。空港を出ると成り行きですぐ高速に入ることが多く、特にイタリアの場合はみんなとて


サービスエリアで。このころはかなり調子が出ている。


も速いのでそのスピードに慣れるまでには制限速度の130kmぐらいで一番右側の走行車線を走る。

私たちの旅は特に計画などないから、この時点で「さて、これからどこへ行こうか」ということになる。Mが地図を広げる。ヨーロッパの旅が始まる。スピードがだんだん速くなる。

さて、蛇足だがこのフィアット・ブラボーという車は楽しかった。フロントガラスの汚れを落とそうとレバーを引くと、ウィンドウウォッシャー液が出てワイパーが数回動くのは同じだが、そのあと少し間を置いてもう1回だけワイパーが動くのだった。これはなかなか気の利いた仕様で、思わず笑ってしまった。

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