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マドリードの高速道路網は泣きたくなった。
いつもそうなのだが、ヨーロッパで空港からレンタカーで出発する場合、ミシュランの100万分の1の道路地図を見ながら出かける。この地図は1cmが10kmだから、おおよその距離を考えるのには便利だ。しかし、市街地を走るためには大雑把すぎるし、田舎の細い道路などは出ていないので役に立たない。この旅ではマドリードからサラマンカへ向かって空港を出発したのだが、マドリードを出るのに最大級の苦労をした。

これまでヨーロッパではどこでもすんなり空港を出て、目的地へ向かう高速に乗れたので、このマドリードでも目的地のサラマンカへは標示に従っていけばなんとか行けるだろうと、軽く考えていた。サラマンカはスペインでは大きな街だから、高速道路には必ずサラマンカという方向標示はあるだろうと考えていたが、それは大間違いだった。

地図で見る通り、マドリードの高速道路は網の目のように入り組んでいる。おまけに地下になっている部分もあり、カーブが連続して合流・分岐も多い。
行く先標示には見当がつかない地名が次々に現れる。いっこうにサラマンカの地名は現れず、高速道路を右往左往するはめになった。30分ぐらい走ってもどっちへ行ったらいいのか見当がつかない。気が付くとまた空港の近くに戻っていた。感の鋭いナビゲーターのMも今回だけはすっかりお手上げの状態で、我々はマドリード高速道路網の迷子になったのであった。泣きたくなった。

しかし、泣いている場合ではない。そこで考えた。とりあえず、よく標示が出てくるトレドの方角へ向かってまずマドリードを出よう。道路網が単純になったところで改めてサラマンカの方角へと向かえばなんとかなるのではないか。この頭の切り替えは大成功だった。トレドへ向かう道の途中で「右、サラマンカ」の標示を発見し、大きく方向を変えて一般道路をサラマンカへ向かうことができたのだった。少し遠回りになったが、スペインの一般道路は100kmで走ることができるので、快適にサラマンカへと向かったのだった。

ミシュランの地図の部分図。マドリード周辺は見るたびにぞっとする。

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