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道路の上のレストラン
イタリアの高速道路を走っていると道路をまたぐような格好で建っている建物がある。ほかの国では見かけないから,イタリアだけの施設のようだ。

これはサービスエリアのレストランだ。セルフサービスのところが多く,大学や会社の食堂のようにトレーを手にして好きなものを選び,最後にレジで支払うシステムでわかりやすい。ただ本場のイタリアンといってもパスタはあらかじめゆでてあるものを使うので,お世辞にもおいしいとは言えないが,アンティパストからメインディッシュ,デザートに至るまで品数が豊富で,日本のサービスエリアの食事よりはるかに満足できるものが多い。昼食を簡便に済ませたいときなど便利なので,時々利用するようになった。

たいていの人々のトレイには蛇口から注ぎ入れたワインのカラフが乗っている。カラフになみなみと注ぐ人もいれば,やや控えめな分量を注ぐ人もいる。こんな場面では人格というものあらわになる。それはどこの国でも同じだ。私も彼らにならってなみなみと注いだワインとエスプレッソは必ずいただく。

この高速道路上のレストランでの食事も,イタリアの楽しさのひとつだ。

建物は道路をふさぐように立ちはだかっている。

レストランから見下ろすと,140〜150kmぐらいのスピードで,足下から弾丸のように車が飛び出して行く。

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