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パエリャ
この日は地中海に沿ってスペインからフランスへ向かって走っていた。スペインを出る前に、やはりパエリャとサングリアを味わっておかなければならない。

スペイン語の読みはよく分からないが、ロサス(Rosas)という町で昼時になった。この町は海岸に面していて、リゾートのような雰囲気の街だが、4月のこのときはシーズンオフのためか、人通りは多くはなかった。車を置いて裏通りを歩くと、ちょうどパエリャの看板が出ているL'Entrecotという名のレストランがあったので、迷わず入った。

パティオにテーブルが並び、やわらかい4月の太陽が降り注いでいて気持がよさそうな店だった。ここでもアスパラガスがメニューにあったので、私はいつものように真っ先にそれを注文し、パエリャ、マッスルズ、サングリアで簡単な昼食となった。パエリャが出てくると、イメージしていたとおりで、思わず「おお、本場のパエリャ!」と喜んだ。しかし、家で作るパエリャと比べて、香辛料がやや物足りなく、もったりした味だった。本場のパエリャとはこの程度なのだろうか、それともこの店の味のレベルの問題なのだろうかと、少し不満が残った。

Mは、スペインよりもうちのほうがおいしいねと、このレストランの人やスペインの人が聞いたら腹を立てそうな感想を述べ、私たちはこの店を後にしたのだった。アスパラガスやマッスルズ、そしてサングリアはおいしかったし、春の光が気持ちよかったので、まあ許してやろうとフランスに向かったのだった。

なかなかおいしそうだ。


アスパラガスやマッスルズはおいしかった。

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