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おばあちゃんのルッコラ
イタリアの田舎の道を走っていて昼食の時間になった。レストランがなかなか見つからない。村にぽつんと建っているバールで人々がくつろいでいたので,そこでレストランを尋ねると,1人のおじさんが案内してくれることになった。猛スピードで走るそのおじさんの古いベンツの後について行ってこのレストランにたどり着いた。

このレストランも畑の中にぽつんと建っていた。おばあちゃんが畑で摘んだルッコラを両手に携えて戻ってくるところだった。このおばあちゃんはアメリカにいたことがあるということで,英語を話し,あれこれ昼のメニューを薦めてくれたり,レストランのほかのパーティ用の部屋を案内してくれたり,ホスピタリティに富んでいて楽しかった。
おばあちゃんが摘んできたばかりのルッコラのサラダは美味しかった。ほかに小さなアルコールランプのようなもので温めながらパンにつけて食べるディップ,フンギのパスタ,サルティンポッカをいただき,ついついワインもグラスを重ねた。

支払いをして帰ろうとすると,「どうしても飲んでいけ」とレモンチェッロを差し出す。「車を運転するので・・・」と断ったが,「それがどうした」とまるで相手にしてはもらえなかった。

このレモンチェッロはとても美味しかったが,かなり強かった。

 「記念写真を」と言ったら,厨房からも全員姿を現した。おばあちゃんは帰った後だった。 

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