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ル・ノルマンディのディナー
オリエンタルホテルの「ル・ノルマンディー」はアジアでは屈指のフレンチレストランだ。バンコクに滞在するときは必ず1回は行かないと気が済まない。

これで7回目になるこの夜は,メートルドテルもウェイターたちもすっかり顔見知りで,全員から「Long time no see. Welcome back to The Oriental Hotel!」と出迎えられた。

セットメニューには,コース料理に合わせてそれぞれふさわしいグラスワインがついている。この夜はアミューズでフォアグラのムース,そしてコースはフォアグラのパテ,カエルのソテー,タルボのポアレ,ラムのポアレというコースだった。この中でもカエルとラムは絶妙な味でこれまでに経験したことがないおいしさだった。この後,チーズ,ケーキ,ポートワイン,デザートシャンパンをいただいたが,最後のチョコレートは断った。「では,持ち帰ったら?」と聞かれたが,Mはそれも断った。

どういうわけか,Mはこのレストランと相性がいいらしく,メートルドテルやウェイターたちと頻繁に軽口を交わす。英語で話していることが多いが,時にはフランス語やイタリア語まで飛び出しているのには驚く。ドレスコードはエレガンスで,決して東京では着ることがないファッションのせいかもしれない。

食事の途中で,料理がこれまでの味と少し変わっていることに気づいた。少し味が軽くなり,ソフィスティケートされた感じがした。そのことをメートルドテルのC

オードヴルからタルボまでは同じシリーズのガラスの食器だった。縦位置に置くのがおもしろい。



に話すと,前回のシェフに代わって,現在はパリの「ギーマルタン」で修業した人がシェフだとのこと,「ソフィスティケートされた味という感想は,シェフが聞いたら喜ぶだろう」と言いながら,本人も喜んでいる様子だった。

おみやげのバラの花を一輪もらい,この後「The Bamboo Bar」でJazzを聴きながら軽く飲み,ボートで対岸のペニンシュラホテルに帰るのはいつものコースだ。夜は大分更けているが,チャオプラヤ川を渡る夜風の気持ちよさはたとえようがない。

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