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茂園(台北)
あまり知識がないので、台湾料理という料理のジャンルがあるのかどうかは知らない。前日までに小籠包や客家料理は食べたので、この日は別の台湾の料理にしようと出かけた。ネットで調べるとホテルから比較的近いところに「茂園」という店がある。予約はしていなかったが、運よく中に入れた。店内は台湾の人たちでにぎわっている。かろうじて大人数のグループの脇のテーブルが空いていた。

メニューは漢字なのでわかりやすい。まず、紹興酒を頼むとおばさんは中国語で何やら尋ねる。わからないと身振りで示すと、おばさんは手のひらにサインペンで「熱」と書いて示してくれた。わかりやすい。そうか、「熱くして飲むか」ということなのだな。やがて、ビンごと温めた紹興酒を持ってきてくれたのだった。

料理は台湾のソーセージ、はまぐり炒め、豚肉角煮、牡蠣の卵焼きをいただいた。中華料理よりはややマイルドな味に思えたが、どれもしっかりしたとてもいい味だった。台北の滞在中に食べた中ではこの夜の料理が最も美味しかった。

大満足で店を出ようとしたら、この店の店主なのか、それとも隣の大人数のグループの幹事のような役割の人なのかわからなかったが、「日本の方ですか? うるさくしてすみません」というようなことを中国語で話しかけてきて、紹興酒を1本プレゼントしてくれたのだった。遠慮したが、店のおばさんたちは「もらっておきなさいよ」というような素振りなので、ありがたくいただいた。台北は不思議な街だ。予期せぬことに出くわす。

僕らの場合、美味しい料理に出会うと、また行こうということになる。翌日もまたこの店に出かけたのであった。

はまぐり炒め。
 

台湾のソーセージ。やや甘みがあり、美味。

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