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メキシカンコーヒー
この呼び名は私が勝手につけたものだ。正式にはなんと呼ぶのかは知らない。

メキシコのシワタネホのリゾートに滞在したときにディナーの後でこのコーヒー作ってもらった。コーヒーを頼む段階で,バハマのオーシャンクラブで作ってくれた「バハミアン・コーヒー」のことを思い出した。そこで,メニューにはなかったが,ラムとブレンドしたコーヒーはできないかとウェイターに頼んでみたのだった。彼は,にっこりうなずいて,いろいろ用意して戻ってきた。

どのようなコーヒーをどのように作るのか興味津々だったので,じっと観察した。彼は次のような順序でコーヒーを入れた。

1.広口のワイングラスの縁にライムをこすりつけて,砂糖をつける。
2.そのグラスへラムを注ぐ。
3.ラムに点火して燃やす。
4.熱いコーヒーを注ぐ。
5.生クリームを入れた後,スプーンのカルーア・ミルクを燃やしながら,そのままグラスに注いでできあがり。

青い炎がグラスに落ちていく様子はファンタスティックだった。コーヒーはラムの香りが蠱惑的だった。世界は広い。コーヒーの世界は奥深い。

彼は手品師のようなしぐさでコーヒーを入れた。

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