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I am a menu.
ブレーシアのブッキアというレストランに入ったときのことだ。イタリアのレストランは夜7時半ぐらいにならないと開かない。7時半過ぎに入ったときには,まだ客は1組しかいなかった。

メートルドテールが現れたので,メニューを頼んだ。「私がメニューです」という返事が返ってきて驚いた。そして彼は「英語? イタリア語? ドイツ語? フランス語? スペイン語?」と英語でたずねた。メニューだけならイタリア語でも何とか理解できるが,このときは「英語で」と頼んだ。

その日のスペシャルから始まって,延々と彼のメニューの説明が続いた。あまり長いので,最初のほうの料理は忘れてしまい,Mも僕も記憶に残った中から食べたいものを注文した。

アンティパスティにはバーニャカウダを頼んだ。ガラスのやや深めの器にスティック状に細長く切ったズッキーニやセロリ,赤ピーマン,青ピーマン,にんじんなどが,まるで生け花のような形で出てきた。イタリアで食べる野菜はどれも野菜本来の味がしておいしい。しかも,見た目にもモダンな盛りつけで,おしゃれだった。

この後のタリアッテレもヴィール・メダイヨンもおいしかったのは言うまでもない。

メニューを置いてないレストランは,この後でも何度か経験することになった。

この日のメモ帳のバーニャカウダ。3色ボールペンしか持っていなかった。

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