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早起きは三文の得
バンコクのホテルに滞在し、プールサイドで過ごすという旅が多くなってきた。大げさな言葉を使えば、照りつける太陽の下でのんびり過ごすプールサイドの一日は至福の時のように思える。日本が冬の寒い時期だと、さらにこの思いは強くなる。

この場合、毎日の最大の問題は、いかにしてプールサイドのいい場所を確保するかということだ。そこで毎朝早起きをすることになる。目覚ましをセットしておいて、ほとんど日の出とともに起きる。自宅での日常生活だといやだが、旅先だとちっとも苦にならない。とはいっても、夜遊びした翌日などは少し眠い日もある。

朝7時。太陽が昇ってくる。飛び起きて洗顔・身支度などを済ませ、新聞、本、iPod、日焼け止め用品などを抱えてプールへ急ぐ。プールボーイたちはデッキチェアを整えていたりしていて、プールの一日が始まっている。最近はほかの客たちの動向が察知できるようになってきたので、だいたい1〜3位ぐらいの順位でプールサイドに到着するようになった。なにしろ、一日を過ごす場所だから本気にならざるをえない。

さて、いい場所が確保できたら、優勝争いをした人たちと軽く挨拶したり、プールボーイたちと雑談をしたり、コーヒーを飲みながら新聞に目を通したりして準備万端満足した状態となる。かなり遅れて、Mが大きな顔で現れる。

9時ごろになると、出遅れた人たちがやってくる。私たちの場所をうらやましそうに眺めながら、仕方なく「場末」や「末席」のほうにおさまる。思わず、「遅いんだよ、君たちは」とひと声かけたくなる。そして、「早起きは三文の得」とひとりつぶやくのだ。

日の出。急がなければ。

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