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プールサイドにて
バンコクのホテルのプールサイドで対照的な家族の姿を見た。私たちの隣にはドイツ人と思われる夫妻がいた。プールではオーストラリア人と思える子どもたちがはしゃいでいた。私たちもこの子どもたちは少しはしゃぎすぎで,うるさいと感じていた。

そのドイツ人のおばさんが子どもたちに向かって,「もう少し静かにしなさい」と叱った。このあとの展開を見守っていたら,その子どもたちの中で最年長と思われる高校生ぐらいの子どもが,うるさくしていた全員を引き連れてドイツ人のおばさんの前に現れ,「ごめんなさい」と謝り,小さな子どもたちの頭を押さえて謝らせた。やがてその親たちも現れ,子どもたちの不作法を詫びていた。

別の日。日本人の家族が2組いた。このグループの4人の子どもたちもうるさかった。プールサイドで食事
をしている我々のテーブルにも,この子どもたちのプールの水しぶきが飛んできた。Mは「もう少し静かにして」と彼らに注意した。彼らはすごすごと親たちのところへ戻って行った。その後の成り行きを見ていると,女親は激しく我々をにらんでいるのだった。「子どもを自由に遊ばせて,何が悪いの!」と言いたげな様子だった。

この日本人の親たちは30代半ばのように見えたから団塊ジュニア世代だろう。彼らをこのように育てたのはその親の団塊の世代だろう。我々日本人は,礼儀やマナーを尊ぶということを社会の中で生きていくための常識として先祖から受け継いできたのではなかったのか。

このような日本人家族の光景は,同じ日本人として,私には恥ずかしく思えてならない。

ペニンシュラホテルのプール。縦に長く,幅が狭い。

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