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車椅子での旅
このときは旅行に出発する1週間前に左足ふくらはぎの肉離れに見舞われた。出発の日になっても全然よくならない。全く歩けない。そこで左足を引きずりながらの出発となった。成田までの車の運転はオートマチック車だから右足だけでも何の問題もなかった。前もってタイ航空に車椅子の手配を頼んだら、ターミナル内の介助はもちろん、機内では車椅子の人専用の席を用意し、到着地のバンコクでも車椅子で出迎えてくれるという。ありがたい話だ。

成田空港のタイ航空チェックインカウンターには車椅子が用意してあった。イミグレーションは混雑していて行列ができていたが、その車椅子でクルーたちが通るカウンターを通ってスムーズに出国。搭乗ゲートへは介助を断ってMに車椅子を押してもらってたどり着いた。ゲートでは一番最初に搭乗させてもらった。

バンコクに到着し、乗客が全員左側のドアから降りたあと、右側のドアが開き、食料品などを積み込む昇降式で箱形の荷台の車がドアの外に現れた。その車で地上におろしてもらい、タイ航空のバンに乗ってターミナルへ移動。待っていた車椅子に乗せてもらい、オフィサーなど専用のイミグレーションを通って、タイ航空の地上係員にバッゲージのターンテーブルまで運んでもらった。

空港リムジンでミレニアムヒルトンホテルに到着すると、すぐベルボーイが車椅子を持ってきてくれた。レストランでの食事の時は黒服の女性アシスタントマネージャーがテーブルまで車椅子を押してくれた。車椅子はテーブルにぴったりはまった。高さが

   




ぴったりの設計だった。バイキングの食事の時はMが料理を運んでくれた。まるで王様のような気分だった。なにもかもスムーズだった。

どこのホテルでもプールサイドの場所取りをするのは、いつも僕の役割なのだが、このときはMが毎朝がんばって場所を確保した。この旅は、初めての外国旅行と匹敵するぐらいとても記憶に残る旅になった。タイ航空の皆さん、ありがとう。バンコクの皆さんありがとう。そしてMにもありがとうといわなければならない。

余談だが、旅先で必要になるだろうと思い、出発前に「肉離れ」と「車椅子」の英語を調べていった。肉離れは「pulled muscle」、車椅子は「wheelchair」。バンコクの空港でもホテルでもみんな知っていて通じた。この英単語はたぶん忘れることはないだろう。

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