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イタリアで道を尋ねる。
この日はPesaroで高速を出て一般道路に入り、目的地のMontegridolfoのホテルを目指していた。ホテルまでの道順はGoogleの地図を印刷して持っていたのだが、地図はかなり大雑把で不安だった。どこかの町から分かれて行くということは分かるのだが、その町の名前がわからない。多分この町だと思われるところに入ると、ラウンドアバウトが100mぐらいの間隔で連続して現れ、しかも標識がないのでどこで曲がったらいいのかさっぱりわからない。

街角でおじさんやおばさんに道を尋ねるが、要領を得ない。地図を書いてもらっても分かれ道がはっきりしない。彼らの話から見当をつけて3つぐらい先のラウンドアバウトまで戻ってみたが、やはり分からない。ホームセンターのような店からバイクで出ようとしているおじさんにさっき描いてもらったの地図を見せると、それではだめだと言う。直接バイクで案内してくれると言うので後について行くことにした。ありがたいことだ。

その次のラウンドアバウトを左に入り、すぐ枝道があるところで彼は停車し、この道だという。「これじゃ分かるわけがないよね」とMと話しながら、未舗装の山の方へと登る細い枝道へ入った。300mぐらい走ると後ろからバイクの警笛。見るとさっきのおじさんが追いかけてきて、この道ではないと言う。また彼について枝道へと別れるところに戻った。「こっちだ」と彼が指差してくれる。枝道の方ではなく、真っすぐ行けばよかったのだ。彼が見守ってくれているのを感じながら、やっとホテルのあるMontegridolfoの村へ向かうことができたのだった。

イタリアでは何度も道を尋ねてイタリアの人々にはお世話になっているのだが、この時のありがたさは最高級のものだった。彼にはかなり手間を取らせた。何かお礼の品でも持っていればよかったと悔やまれる。


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