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花嫁の純白のウェディングドレスと旧式のたぶんロールスロイスだと思うのだが、その先端に飾られた純白のリボンとが美しかった。日本でも結婚式ではこのような衣装の男女の姿はごく普通だろうが、どこか着ている人間と衣装とがぴったり様になってなくて、まるで借り物の衣装を着ているような印象を受けることがある。しかし、このイタリアの場合は、さすがに本場の男女という印象だった。小さな村だったが、長い歴史と伝統の上に立つ本物の姿を見たような気がした。
ともあれ、他人事でしかないのだが、このような風景に出合うと、本人たちの喜びやうれしさが伝播してきて、こちらまで明るい気分になるのだった。このときの二人の笑顔がとてもよかった。イタリア語で「おめでとう」はなんと言えばいいのかこのときは知らなかったのが、残念でしかたがなかった。
さすがイタリアと思ってしまった。