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道路横断
ベトナム、ハノイ。話には聞いていたが、街の中のおびただしいバイクの群れには圧倒される思いがした。街の中に信号は少なく、横断歩道もあまりない。道路を横断したいときはどうすればいいのか見当がつかなかった。

観察していると、ハノイの人々は自由に道路を渡っていく。バイクの群れが近づいていても別に走ったりはしない。バイクの方も心得たもので、歩く人のスピードを見て、巧みに避けて走って行く。この場合、決して走ったりしてはいけないのだそうだ。下手に走ったりするとバイクの方も見当が狂って、かえって危険な状況になったりするのだそうだ。地元の人を参考にして恐る恐る道路を横断してみると、この横断の仕方がすっかり気に入った。交通規制が徹底していて信号機が多すぎるほどの東京の街に慣れた僕のような人間にはこの
ハノイの道路横断はスリリングで、新鮮な快感すら覚えた。

ニューヨーク。東京のように信号機は多いが、赤信号でも無視して平気で道路を横断していく人々の姿を見たときも驚いた。数年前にiPodや携帯端末を使いながらの道路横断を禁止する法案が提出されたというニュースがあったが、その後どうなったのだろうか。ニューヨーカーと観光客の違いは、この道路横断の仕方で分かるのだそうだ。赤信号でも平気で道路を渡るのがニューヨーカーで信号待ちをするのが観光客だそうだ。

ハノイもニューヨークも好きな理由のひとつは、この道路横断の仕方が僕の性に合っていることだと気づいた。規制が多いと息苦しい。


初めて道路を渡るときは緊張した。  

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