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南回りでヨーロッパへ
これまでヨーロッパに行く場合は、直行便のときもヨーロッパの都市を経由するときもロシアの上空を通って行く北回りがいつものことだった。しかし、この年は前年のポルトガルに続いて再び南回りでスペインへ旅行した。

イベリア半島へ行く場合は、いくらヨーロッパの西南にあるとはいっても、地球儀で見ると明らかに北回りの方が近い。南回りで行ってみることにしたのは、いろいろな国のエアラインに乗ってみたいと思っていたことのほかに、エキゾチックな制服の客室乗務員の姿を見るのも楽しいだろうという、いくらか酔狂な気分も手伝っていたことは否めない。

この南回りの2回目は、エティハド航空でアブダビを経由してマドリードへ行った。前年のエミレーツ航空もこのときのエティハド航空もどちらもアラブ首長国連邦のエアラインだが、それまでは中東に関してはあまり知識がなかった。しかし、アラブ首長国連邦は7つの首長国で構成されており、エミレーツ航空はドバイ首長国、エティハド航空はアブダビ首長国に所属していることを初めて知ったのだった。また、これを契機にして、このほかにも地理・歴史・産業などについてもいろいろ知ることになり、アラブ首長国連邦が身近に感じられるようになった。
飛行ルートはアブダビから先は地中海の上空を飛んでイベリア半島に向かう。僕はモニターに映し出される地図と飛行機の現在の位置を見るのが好きだ。機内では北回りの便とは違う気分を味わえる。アルジェリアの上空も通るので気分が高揚したりする。

エミレーツやエティハド航空に搭乗した経験のある知人などからは、どちらも機内の食事がいまいちだという話を聞いていたが、そんなことは全くなかった、エミレーツの方は普通の食事だったし、エティハドのほうは、これまでに経験した機内食の中ではおいしいほうに入るという印象だった。また、機体は最新鋭のB787だったので、快適だった。

問題なのは、やはり乗り継ぎのための時間を含めるとリスボンやマドリードまでは20数時間と長い時間がかかることだ。ただ、僕などは飛行機に乗っていること自体が楽しいと思うほうだからあまり苦にはならない。でも体力がないと大変だろう。僕はまた搭乗してもいいと思うが、Mはもうごめんだという様子だ。中東だけでなく、香港やバンコクを経由しても南回りでヨーロッパには行けるが、もう南回りの便に乗ることはないかもしれない。

アブダビ空港ターミナル内。

地中海・アルジェリア上空を通ってマドリードへ。

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