アンティークの街へ


朝食時、コーヒーを飲みながらつらつら考えた。
「今日チェックアウトしてローマに向かうか、明日にするか」
「今日はどこへ行くか」・・・っと。
とりあえずもう1泊。さてどこへ行くか・・・あんまり遠くないところでバスか列車で単純にいけるところ・・・午後早い時間までにはフィレンツェにもどって来れるような場所という条件で、ガイドブックをパラパラみていたら「アレッツオ」という街の紹介が簡単に載っていた。
「ふぅ〜む・・・ココにしよう」・・・なんと安易な決め方だ。
ということでフロントに延泊を伝えて駅に向かった。

窓口で明日のローマ行きにESのチケットと「アレッツオ」往復のチケットを購入。

アレッツオ行きの列車に乗り込み、地図を見ながら位置を確認したら、本線をローマに40kmほど戻った所に戻ったところに位置している。

通勤のピークを過ぎたガラガラの列車は、約1時間でアレッツオに到着。
終着駅なので全員ぞろぞろ降り始めたら、1人の欧米系の青年が私に英語で話しかけてきた。
「私はボローニャへ行こうとしているのだが、ここからどう行けば良いのか」という質問だった。
彼の言っている地名はフィレンツェを挟んで反対側である。「あなたは一度フィレンツェに戻って、ミラノ方面行きの列車乗らなければならない」

しかし英語が話せるのだったら、イタリア語で地名が書いてあっても読めるだろうに???・・・同じアルファベットだし・・・ひらがなや漢字表記ではないのだから。

アレッツオ・・・駅から出てみると結構大きな街である。

ちょっとイメージと違うなぁ〜と思いつつ地図を見ながら歩き始めた。

駅前のメイン道路を渡り、路地に入ると風景が一変した。

アンティークショップが多い。

けっこう雰囲気ええやん。

坂道をあがっていくとサン・フランチェスコ教会。

ここのフレスコ画は祭壇の周辺を聖書のストーリーで構成されていて圧巻である。

ここの教会内は撮影禁止。

近郊の高校生の団体であろうか、どうやら社会見学なのであろう。ちゃんと見ている生徒もいれば一番後ろから面白くない顔をしてタバコを咥えながら歩いているのもいる。

どうやらいくつもグループに分かれている動いているみたいで、行く先ごとに団体がいる。

賑やかで五月蝿いが不快感はない。

さて次はドゥーモへ。

うす曇の天気から日が差してきた。
聖堂内・・・・ここのステンドグラスはちょっと珍しい形状である。

光が映えるとステンドグラスも美しく輝く。
教会の隅にはスーベニールショップがある。

寄付集めのためのスーベニールショップを設置している教会は多い。

一部屋すべて売場のようなところもあれば、一坪程度の売店規模まで様々である。
この聖堂は一坪ほどの規模である。何気なく見ていると天使像が目にとまった。マリアやキリストなど厳格なものが多いなかで、なんかカワイイ像である。
一個1EUR・・・青とピンクの対とお金を売店の女性に渡すと。
イタリア語なのでわからなかったが、おそらく「あなたに神のお恵みを」というような言葉をつぶやいて、私にたいして祈ってくれた。

なんか嬉しくなり「グラッツェ」と挨拶を返して退出した。

アンティークショップなどを覗きながらフラフラと歩くとサン・フランチェスコ教会に戻ってきた。

お昼ということもあり協会の前のカフェで昼食。

どうやら社会見学一行の集合場所もここのようであり賑やかである。

駅に戻ると下校時間にも重なっていたのか駅も賑やかである。

観光地らしくない観光地で気に入った。

それではフィレンツェに戻りましょう。



雨の古都


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