街歩きを楽しむ


テラスで朝ゴハンを食べながら今日の行動を考えていた。
トプカピ宮殿はまだ行っていない。
う〜ん、食指が動かない。
前回、来たときもあまり印象に残らなかったというのもある。
世界最大級のスプーン・ダイヤなどあるが、元・国王の住居跡というのは今ひとつ関心がわかない。
5日目となると観光も飽きてくるし、写真も一通り撮ったので、街歩きが一番の楽しみになってくる。

昨日のローマ水道橋のあったエリアに行ってみよう。
イスタンブールという街は町内ごとにジャーミィがある。

その周辺では観光客と関係ない人の生活があり、昨日道に迷いまくったので、小さなジャーミィをあちこちで見かけた、小奇麗なのもあれば古色蒼然としているのもあり、ちょっと行ってみようかなという気分である。






それではそろそろ行きましょうか。

今日はカメラバックが軽い、不思議なもので、何か余分なモノを入れているのではないかと思うほど重く感じることもあれば、カメラ入れ忘れたかと思うほど軽く感じる日もある。

今日はコケないようにしないと。

あちこち寄り道しながら歩いていき、古いジャーミィのあるエリアに着いた。
昨日子供たちに囲まれた地区と同じような雰囲気である。

観光客も来ないエリアだからイスタンブールの人たちの日常の生活かな。
逆に私のほうが珍しい存在なので、あちこちから声がかかる。
「どこから来たんだい?」
「日本人か?」

子供たちは相変わらず好奇心いっぱいで集まってくる。







カメラが気になってしかたがないようだ。

ジャーミィの外壁にもたれてちょっと休憩。

ミネラル・ウォーターを一口
空気が乾燥しているとはいえ暑いものは暑い。
「ふぅ〜。」

イスタンブールに来てから、雲ひとつ無いピーカンの空だったが、今日は所々で雲が浮かんでいる。と、言っても雨の降る気配は全く無い。

一通り行ってしまうと、「これを見なくては」という感情がなくなり、「今日はどこを歩こうかな。」とか「どこで時間をつぶそうか。」など、ゆったりした気分になってくる。

そうなると、写真も落ち着いて撮ることができる。
フィルムは、カメラに装填しているのも含めて残り3本。
フライトは、明日の15時。

いつも旅の終盤は、フィルムの残計算をしている。
余った試しが無いなぁ。














さて、午後からイスティクラール通りにスナップ写真を撮りなおしに行こうか。(この時は、昨日のカメラの裏ブタが開いた時点でフィルムが感光して全滅していると想定していた。)







イスティクラール通りは、昨日同様、多くの人で賑わっていた。
ブラブラと通りを往復して数カット撮影。







そろそろフィルムカウンターで枚数を確認してく作業が加わってくる。
夕方は、グランドバザール近くのハマムへ。

いわゆる蒸し風呂で、垢すりやマッサージまである共同浴場である。
蒸し風呂は大きなドームで、直系10メートルはあろうかという大理石の円形台に横たわって汗を出したら、大男のオヤヂが、ちから一杯垢すりをしてくれる。







身体中から、垢がボロボロと出てきて、いかに自分が「浮き世の垢にまみれていた」かよくわかる。
その後マッサージだが、力を入れ過ぎなので痛いがな。
最後、泡で身体を流してもらいサッパリしたが、水分が抜けきった感じで、いささかフラフラとなってしまった。
風呂上がりのビールと絞り立てのオレンジジュースが美味かったこと。

夕方は、ガラタ橋からサンセットの撮影。







この夕陽も今回は今日で見納めだな。


幸せな夜

表紙へ

海外旅行目次へ