Hotel Poemにて


今日の行動は、まず宿探しから。

昨晩、飲みながら、いろいろ考えたが他の都市へ移動せず、残り5日間イスタンブールに滞在することにした。
やはり時間が足りない。
4連泊の部屋を探さなければならない。


条件は1泊5,000円前後。
アメリカン・スタイルのホテルは×。
20〜30室ぐらいの小さなホテルで、できれば屋上に出ることができるのが良い。


で、朝8時ごろから宿探しを始めた。
ガイドブックを見ながら、良さそうなホテルを当たっていったが。
観光シーズンピークのこの時期、予約で満室というホテルが多い。
4連泊というのも引っかかっている、4日通しで空いている部屋がないので断られる。


朝から捜しているからすぐ決まるだろう、と高をくくっていたが、4件続けて断られたらちょっと焦ってきた。


5件目、ガイドブックには載っていないが、断られた4件目の向かいのHotel Poemという、ちょっと照れくさい名前のホテルに行った。
問い合わせると、一つ条件が。
4日間部屋はあるにはあるが予約との関係で毎日部屋が変わるけどいいか?
そのかわり部屋ごとの料金差はとらない、一番安い部屋の料金でかまわない。


台帳を見せてもらうと、たしかに1日ごとに飛び石のように一部屋づつ空いている。
4日間、毎朝荷物をまとめるのは面倒だな・・・と思ったが、フロントの兄ちゃんの対応が気持ちよかったし、ちょうど宿泊客がテラスで食事をしているのが見えたので、ここにしようかなと決めた。
値段も予想通りだったし。
もう暗くてウルサイ部屋は嫌だ。


「その条件でOK。」
「わかった、ただ今日の部屋は清掃中なので1時間後ぐらいでいいか?」
「かまわない、別のホテルに荷物置いているので、1時間後にまた来る。」
「ありがとう、どうだい朝ゴハンは食べたかい?よければウチで食べていきなよ・・・サービスだ。」と嬉しい申し出があったが、もう食べた後だったので丁重にお断りした。

翌日から朝食はこのテラスでとることにした。


1時間後、昨晩のホテルをチェックアウトしてこちらに荷物を持ってきた。
部屋に入ると「明るい」・・・これだけで嬉しくなってしまった。


全部で17室しかないホテルだが部屋の名称が面白い。

初日の部屋は「Today is Sunday」・・・この部屋に泊まったのは土曜日。
2日目は「I Saw My Hand」・・・自分の手を見た・・・「一握の砂」か。
3日目は「War and Lovers」・・・戦争と恋人たち。
4日目は「Ballad of the Gypsy 」・・・ジプシーのバラード
おそらく詩のタイトルからつけているのかなとも思ったけど、この分野
には明るくないので見当がつかなかった。
ホテルの人に聞くのも忘れたし。
ツインもあればダブルベッドの部屋もあったりと、それはそれで面白い経験だった。


ロビーには、パソコンが1台置いてあり、誰でも使えるようになっている。
日本語のフォントも入っているので、空いている時はいつでも使えるはありがたい。
回線も常時接続なので速いし。
メールチェックもわざわざネットカフェに行かなくてもできるはとても便利。


屋上はオープンテラスになっている。
毎夜、寝る前にRAKIとグラスとミネラルウォーターを持って上がり寝酒とするのが楽しみであった。
真っ暗なのでライトも必需品である。

肴はマルマラ海の夜景であった。
朝は朝で清冽な朝焼けを見ることができる。

私のお気に入りの場所となった。


客層は、欧州系の人たちばかり、4日間いたうち東洋人はまったく見なかった。
宿のおねーさんに聞いてみた。
「このホテルに日本人や韓国人は泊まりにこないの?」
「う〜ん、東洋人は、ほとんど来ないわね。あなたのように飛び込みでタマにくるぐらいかしら。」
「やっぱり。日本のガイドブックには、このホテルは紹介されていないしね。」
「じゃ、また推薦しておいてよ。」
「そうしたらホテル代まけてくれる?」
「ガイドブックに載ったのが確認できたらね。」
「ハハハ・・・しばらく無理だよ。」


そんなこんなでイスタンブールでの足場が固まった。

ご関心のある人は下のURLを、ルーム名もわかるし、もちろん予約も可能。
http://www.hotelpoem.com/

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