新婚旅行もバックパック<スペイン編> 1988年10月22日、大阪空港夕刻。 ブリティシュ・エアウエイズ
(BA)006便成田・アンカレッジ経由
ロンドン行きの乗客となった。初めて乗るヨーロッパ系メジャー航空会社である。今回は新婚旅行なので安い南回りはさすがに遠慮した。16日に式を挙げ、一週間家の片づけをして通常通り出勤し、やっと出発。
ドンキホーテの像のところでボーッとして夕方、時差ボケでホテルで一休み。
プラド美術館・・・ここにはゲルニカが別館にある。「ゲルニカ」という作品のことは知っていたが、恥ずかしいことにこれの制作された経緯は全く知らなかった。経緯を知った時、悲しみの歴史が一つ身体で理解できたような気がした。
マドリード大学へ行き学生と遊んだり、王宮では社会見学にきた地元の中学生に「折り紙」を教えたりしていた。とても新婚旅行とは思えないことをしていた。
トレド。列車で出かけた。タホ川に挟まれた丘陵地帯である。
旧い街並みを歩いて、エル・グレコの家に行った。でも、名所旧跡より街のたたずまいが気に入った。
普通の店を覗き、地元の人が行くBARでイカリングをつまみにワインを飲む、このようなことが「旅」をしていることを実感させる。
美術学校学生達と挨拶をかわして気持ちよく街を歩いた。
トレドの街を1日歩いて、夕方の列車でマドリードへ戻った。
イベリア航空 オフィス。バルセロナ行きのチケットの手配に行った。この時カウンターでボクはイスにちゃんと座らず、だらしのない恰好で座った。その時イベリア航空のお姉さん(叔母さん?)に「********」と言われた。言葉は通じなくても彼女が何をいいたいかよく理解できた。妻は横で笑っていた。ボクはすぐに姿勢を正した・・・・(^^;;
バルセロナ。この街には来たのはガウディを見るため。
何年か前、某洋酒会社のウィスキーでガウディをモチーフにしたCMの印象が忘れられず、一度自分の目で見てみたかった。地下鉄の駅を出ると、目の前にはサグラダ・ファミリア(聖家族教会)があった。暫くボクは動けなかった。圧倒的は迫力で「トウモロコシ」がボクに迫ってきた。これほどのものとは・・・奇妙な曲線が組み合わされ存在感を示していた。そして、この時ボクの弱点が妻にばれてしまった。トウモロコシを登り、渡り廊下を渡った時、足下が竦んだ。そう「高所恐怖症」。飛行機は怖くないんだけどね。グエル公園、グエル邸、ホテル・ガウディなど彼の作品を見て回った。
やはり彼は紛れもなく天才であった。
カタルーニヤ広場近くのバルセロナの宿は最高だった。壁は薄い、日は当たらない、ベッドのクッションはきいていない、シャワーは湯がでない。ホテルのマダムに行っても、いつも「ノープロブレム」。さすがに、今でもこのホテルのことは妻に言われる、よっぽど印象が強かったのでしょう(^^;;;
バルセロナ動物園に白いゴリラを見に行ったがそれより幼稚園児の遠足の方がかわいかった。
ゴチック地区も「危険」だと言われているが、昼間歩いていても特別危険だと感じなかった。
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