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1000の風 8/28
きのうの天声人語に興味深い詩が紹介されていました。『あとに残された人へ 1000の風』という題で、死にゆく人があとに残された人たちに語りかける詩。「お墓の前で泣かないでください、ぼくは千の風になって大空を吹き渡っている、あなたを見守っている」といった内容です。作者不詳で、英米ではちょっと知れ渡っているらしい。9.11テロの遺族も記念式の中でこの詩を朗読したそうです。
詩の題を見て、あれ?と思いました。ぼくがご紹介した絵本『1000の風、1000のチェロ』のタイトルに同じ言葉が含まれているのです。内容もオーバーラップするところがあります。この詩が日本に紹介されたのは95年。まさに阪神淡路大震災が発生した年です。絵本の作者はこの詩を知っていて、タイトルをつけたのかも知れない。
実は先月「本づくりの舞台裏」で講演された偕成社の広松健児さんが、この絵本の編集を担当したということで、ぼくは質疑応答の中で、絵本制作のいきさつを伺いました。一冊の本の中にさまざまなことが込められていることを知りましたが、短い時間の中での解説には限りがあり、題名については触れませんでした。でもあのときの話を思い返すと、それくらいの仕掛けをしていても不思議はないだろうと思うのです。
名作の面白さをまた味わいました。
短い夏 8/27 今はもう秋、だれもいない海……
先週から続いた夏の暑さが、たった1週間で途切れました。涼しいのはいいことだけど、今年の太平洋高気圧は元気がない。週間予報には雲マークと傘マークが並んでいます。そして、子どもたちの夏休みも終わりです。残暑が厳しいだろうという長期予報が出ていますが、どこまで当たるんだか。
火星大接近だというのに、今夜は雨模様の予想。ぼくは天文ファンでもないし、天体望遠鏡も持っていないから、晴れててもきっと肉眼で見て、あああれか、と確かめるくらいでしょうが、それでも雨だと思うと少しがっかりです。
註:この日の午後は晴れました(雲は多かったけど)。この夏の天気予報は 大はずれ。苦情も殺到してるみたい。
八景島シーパラダイスと生き物 8/20
前から願いだった横浜八景島シーパラダイスに、昨日(19日)行ってきました。
呼び物は何といってもアクアミュージアム(水族館)とイルカやアシカたちのショー。水族館は、海の生き物たちの不思議を効果的に見せるような造りになっていて、楽しめます。アザラシやペンギンをスケッチをしたので、見てください(右下のWhat's
New 参照)。
最近ではアミューズメントパークというとディズニーの一人勝ちみたいになっていますが、ぼくは個人的に、動物園とか水族館とか、生き物がいる場所の方が好きですね。生き物の管理はコンピュータよりはるかにたいへんでしょうが、ぼくはいつも自然や生き物に触れていたいという気持ちがあるのです。
ところでぼくたちが園内を歩いていたら、チョウチョが飛んできました。大きくて黒いアゲハ。でも羽には白い斑点が。「モンキアゲハだ!」ぼくの子どもたちが大声で叫びました。帽子でつかまえようとしましたが、失敗。チョウチョはけっこう低く人の間を飛び回っていたのですが、あたりの大人も子どももびっくりして逃げ回っていました。ぼくたちにはその光景の方が驚きでした。喜んでつかまえようと騒いでいたのは、ぼくたち親子だけだったみたい。
Toshi
Watches 夏期出張所 8/15 
先日に引き続き、Toshi Watches の写真を掲載します。何しろ今、記録している写真がたくさんあるんです。
右は、昨日わが家で羽化したアブラゼミです。レースのカーテンに止まっているところを写したのですが、露出オーバー気味になったおかげで、カーテンの模様が飛んでしまい、夏のイメージが出ました。
都会にも結構いろんな虫がいます 8/12
だれにでも偏見はありますが、福井出身のぼくも子どものころ、都会と自然についてとんでもない誤解をしていました。東京に昆虫などいないだろう、と決めつけていたのです。メディアで流される偏った情報(映像も含め)から、田舎=自然、都会=人工という単純な公式を勝手に作り出していたわけです。自分の目で確かめもしないで。ぼくたちはこんな愚に陥りがちなのです。
ビルばかりが建ち並ぶ区域では、いてもせいぜいゴキブリ程度という所もあるでしょうが、東京と言ったって、一様ではありません。市街地にも自然はたくさんあります。そして、仔細に観察すると、意外なほどに多様な昆虫が身近に住んでいることに気づかされます。
この練馬区光が丘も、緑が多いので昆虫は多いほうでしょうが、その中でも、広大な公園より団地のまわりにチョウが多いことが、ここ数年でわかりました。とくにアオスジアゲハ。これはこのあたりにアオスジの好きなクスノキが多いということと関係しています。
息子の友達に昆虫にやたら詳しい少年がいて、2年前にその子からジャコウアゲハが生息する場所を教えてもらいました。え、こんな所に?と驚くような一角でした。それ以来、わが家ではジャコウアゲハの幼虫を捕ってきて育てています。
台風一過 8/9
台風10号がようやく過ぎ去ったかな、と思われる夕方、外が明るくなったので、ベランダに出 てみたら虹がかかっていました。ほんとう
は右の端の方は二重になっていたのですが、うっすらとしていて、うまく写りません。雲がものすごいスピードで流れていました。
今まで虹を何度も見てきましたが、青空を背景にした絵のような虹は見た記憶がありません。だいたい灰色の雨雲がかかっています。それがほんとうのような気がしますが、どうなんでしょう?
ところで、7日にお伝えしたばかりのニホントカゲ、翌日の夜、死んでいるのが見つかりました。捕獲してからわずか1週間。……カナヘビとちがって、育てるのが難しい。
ニホントカゲ 8/7
夏は生き物たちの季節。みなさんに紹介したくなるものをたくさん発見しています。そのひと つがニホントカゲ。内容はToshi
Watchesなのですが、順番待ちが多いので、こちらに載せます。
今月1日に郷里で昆虫採集をしていたら、見つかりました。まだ子どものようで、体長は6cm足らず。目的のハンミョウは見つからなかったけど、同じくらい美しいから、◎!
カナヘビ同様、敏捷です。皮膚がすべすべしていて、つかまえても油断するとスルッと逃げちゃいます。
カナヘビといっしょに飼っていますが、葉っぱの下にいることが多く、なかなか姿を現しません。
海には行かず、昆虫採集 8/3
しばらく更新をしませんでした。ごめんなさい。
毎年恒例の、家族そろって郷里で過ごす夏休み。今年は28日から1週間とりました。しかし福井もずっと梅雨空で、とても夏休みの雰囲気ではありませんでした。ようやく31日ごろにほんの少し晴れ間が見えましたが、気温は低く、海水浴日和にはほど遠い天気。持ち帰った水泳パンツやシュノーケルも使わずじまいで東京に戻りました。おまけに息子は帰省したとたん気管支炎になってしまい、踏んだり蹴ったりの夏休みでした。
しかしそのような中でも、ちょっとした時間を見つけて子どもたちと近くの森へ行き、昆虫採集は何とかやってきました。ところが、今年は例年とは様子が違う。毎年つかまえていたハンミョウが全然見つからない。カブトムシもいない。これにはがっかり。何でや? 梅雨が長引いたせいか?
そのかわりオニヤンマがそこらじゅうにワンサカ飛び回っていて、5匹ほどつかまえました。2匹だけ標本用に残し、あとは解放。あまりにも多くて、そのうち見る気もしなくなりました。ああ、またオニヤンマだ、なんてね。
人間って、わがままですね。どんなものでも、自分のまわりに豊富にあると、驚きもしなくなってしまうのです。
7月の「ごあいさつごあいさつ」
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