ヒグラシが鳴いた 7/22
今年は梅雨明けが遅れているせいで、セミの声がまだ聞こえてきません。ところが昨日(21日)の夕方、近くの公園から何とヒグラシの声が聞こえてきたのです。これは珍しい。
東京地方ではふつう、ニイニイゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシの順で鳴き 始めるのですが、今年はそれらを飛び越えていきなりヒグラシ。しかも地理的に見ても、このあたりではヒグラシの数は多くありません。
いつもと違う気候だと、昆虫たちも調子が狂うのでしょう。家のカブトムシ3匹はなかなか羽化してくれないし、朝、公園を散歩していても虫の姿はあまり見あたりません。
でもぼくたちは散歩の時必ず捕虫網、虫かご、デジカメ、スケッチブックを持って歩きます。いないようで、結構いろんなものと出会うのです。右の虫もきれいでしょ。名前は調査中。
子どもの問題はおとなの問題 7/17
教文館主催の連続公演「本づくりの舞台裏」のご報告をいたします。第7回が昨夜(16日)行われました。今回は、偕成社の広松健児さんが」大人が子どもの本を作るということ」を話してくださいました。以前はあかね書房で仕事をされていたようです。
まだ若い方ですが、あ、読んだことある、聞いたことある、という本を何冊も手がけています。中でも、ぼくがこのサイトでご紹介した『1000の風、1000のチェロ』を編集なさったことを知り、驚きました。せっかくの機会なので、最後の質問コーナーで、どのように作られたのかうかがいました。
講演では、今の時代を自分がどう生きているかをしっかり受け止めながら本を作っていきたい、と強調していました。『1000の〜』についても、「阪神淡路大震災についてこの中で答を出してしまわないようにした」とおっしゃっており、安易なアプローチを排除するところに、誠実な姿勢が感じられました。
ぼくはここしばらく、具体的な形では子どもの本をつくっていませんが(準備中ではあります)、この課題はいつもぼくの中でかなりの比重を占めています。子どもの問題は、おとなの問題であると、つくづく感じます。小手先でやってはいけませんね。
フランス革命記念日って知ってた? 7/14
7月14日は、フランス革命記念日なのです。日本語では「パリ祭」と呼ばれていますが、若い人たちはほとんど関心がないでしょうね。
もっとも、ぼくだって、ああそうだったなと、さっき思い出したくらいで、だからといってことさら何かをするわけでもなく(シャンソンなんてのも最近はちっとも聴かなくなったし、だいいちCDを持ってない)、梅雨冷えの空を眺めながら部屋に閉じこもって、いつもと同じような日を過ごすだけですが。
ぼくが大学生だった70年代後半までは、まだ多少なりとも日本人はフランスへの関心を持っていたし、文化や政治の面でもフランスは世界への影響力を持っていたはずなんですけどね。音楽でも美術でも、世界を動かすような旬のめぼしいものがないような気もします。
いや、これは単にぼくの感覚が鈍っているだけかも知れない。 今だって、例えばサッカーは強いし、アメリカのイラク戦争には頑固に反対するというプライドを見せている。アメリカばっかりに振り回されないように、今日みたいな日をきっかけに、またフランスに目を向けてみようか。
……そういって本棚から取り出すのが、20年以上前に買った詩集じゃ、やっぱりだめだよなあ。
基本はやっぱり家庭ではないか 7/10
このサイトでは、できればいつも楽しいことを話題にしていたいのですが、どうにも心に重くのしかかってしまう問題や事件がぼくたちのまわりで毎日のように発生しています。ひとつひとつが衝撃的なのに、日本人全体の感覚が麻痺してしまって、騒いでいるほどには深刻に受け止めていないような気もします。そして、似たような事件がこれからも続発するだろうな、という予感をだれもが持っているのではないでしょうか。
長崎の幼児誘拐殺人事件。犯人は12歳の中学1年生。ほんとに日本は確実に異常な社会になってきていると感じますね。
で、少年法を改正して刑事責任の対象年齢を引き下げればこういう事件を防げるか、というと、そう単純には行かない。
何を今さら、と言われそうですが、
解決の基本は家庭だと思うのです。ぼくはいつも、こういうニュースを親の視点で見てしまいます。特に加害者の親は何を考え何をしているのか?長い目で見たときに、ぼくたち一人一人が家庭のあり方をもう一度考え直していかないと、社会はよくならないと思うのですよ。加害者にも被害者にもならないために智恵と愛が必要です。
足下の生活から見直して、地道にやっていく。それを忘れてはいけないでしょう。
雨の日と月曜日 7/7
新暦の七夕で、晴れた日はそんなに多くないのでは? 東京地方は今日も雨です。
ところでカーペンターズの「雨の日と月曜」という歌、ご存じですか?
独り言を言いながら、老けてしまったよう
ときどき投げだしたくなる
なにもかもがぴったりこない
うろうろして、しかめっ面しているしかない
雨の日と月曜は、いつも気分がめいる
(私訳)
ポール・ウィリアムズが作った名曲。今の季節に歌うと、みんな同じように感じているんだなあ、と共感して、心が慰められます。
詩はあとの方でこんなふうになっています。
おかしいね、結局いつもあなたとこうして
いっしょにいる
私のことを愛してくれる人がいるのを
知るのはすてき
カレンの、清潔で伸びのある声で歌うラブ・ソングは、聴く者をしっとりとした気分にさせてくれて、梅雨の雨もすてきに思えてしまいます。
やっぱりカーペンターズっていいよなあ。
NHK「虫たちの地球」
7/2
NHK教育の人間講座シリーズで、6月から「虫たちの地球」を放映しています。講師は海野和男さん。昆虫の世界の不思議を豊富な映像と興味深い解説で見せてくれます。これは面白い。
自然のことを学ぶたびに、こんな身近なところにぼくたちの知らないことがまだまだあるのだと驚きます。たとえばぼくは最近、一般には嫌われ者であるハエのメタリックな青色は、実はとても美しいと、評価し直したのですが、ハエがいかに優れた飛翔能力をもっているかを、この番組で教えられ、その見事な機能美にも感動しました。
自然を理解し自然を愛するために、こういう番組はとても有意義ですが、でもそれはあくまでガイドブック、入口です。自然の神秘にほんとうに感動するのは、実際に体験したとき。感覚を研ぎ澄ませて、実物をよく見て、よく聞いて、よく嗅いで、よくさわって、驚きたいものです(と言っても、無理に驚くのは意味がありません)。それは特別遠くに行かなくても、身近なところで体験できます。レイチェル・カーソンも『センス・オブ・ワンダー』の中でそう言っています。
番組は全8回のうち、すでに半分を終えていますが、再々放送は第2回目以降の分が土曜日(5日〜)にあります。ぜひビデオ(今はDVDかな)に録画してご覧ください。
6月の「ごあいさつごあいさつ」
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