若いとき、面白いことに熱中する 6/26
毎月お伝えしていますが、昨日(25日)も恒例の「本づくりの舞台裏」に行ってきました。6回目の今回は、徳間書店で児童文学の出版を手がけていらっしゃる上村令(うえむら・れい)さん。
先月までは3回とも絵本の話でしたが、今回は児童文学の話。ここ10年ほどで発行された主に海外の作品がとりあげられました。最近ぼくは、子ども向け大人向けに関係なく、絵本以外はフィクションを読まなくなってしまっているのですが、講演は予想どおり面白く、話の中で紹介された本を読んでみようかなと思いました。
ぼくにとっても勉強になったけれど、聞いているうちに、本好きの娘にとってもずいぶん参考になることが多いのを発見しました。つまり、若い人へのいいアドバイスになっているのです。
結局、上村さんの仕事の原点となっているのは、子どものころに面白い本をたくさん読んだという体験です。それが現在の活動の源になっているわけです。話の中で、荻原規子さんという作家にも触れましたが、この人の場合は同じ体験が作家という職業に向かわせ、さらに、佐竹美保さんという挿し絵画家は、同じ「本好き」が絵の仕事に発展したのです。進路にそれぞれの違いを見せながら、でも若いころの読書への熱中が共通項としてある。とてもいいことを学びました。

渋谷は中年には疲れる  6/22
渋谷のBUNKAMURAザ・ミュージアムへ、昨日(21日)「ミレー3大名画展」を見に行きました。良かったですよ。これについては、またToshi Talks で取り上げます。
渋谷へ行ったのは久しぶりですが、土曜日で天気がよかったこともあって、街はすごい混雑ぶりでした。前に進むのに一苦労。家族で出かけたのですが、ちょっと油断するとあっという間にはぐれそうでした。
もともとぼくは人混みは嫌いなのですが、今日渋谷を歩いていて思ったのは、つくづく若者の街だということです。大学生のころは結構楽しく歩けたけれど、今はそれほど面白いとは思わなくなりました。同じ歩くのなら、銀座の方がずっと面白い。別に買い物をしなくても、ウィンドウショッピングだけでも楽しめるのです。
一つ一つの店だけじゃなくて、街全体の雰囲気も影響を与えるのでしょう。いつも以上に疲れました。
展覧会のあと、明治通り沿いにある昆虫道具専門店に寄りました。ここは昆虫好きにはたまらない道具がそろっているのです。蝶用とトンボ用の捕虫網を一つずつ新しく買って(目の粗さが違うのです)、夏休みの虫取りに備えました。

八王子高校の吹奏楽 6/17
土曜日(14日)に娘の通う中学校で、八王子高校吹奏楽部の演奏会がありました。これがめちゃくちゃ楽しかった。
演奏技術は、2000年にウィーン世界青少年音楽祭で大賞を取ったというほどのレベル。前半で披露してくれた『シバの女王「ベルキス」より』は吹奏楽ならではの迫力と変化に富んだ見事な演奏でした。
しかしそれだけではない。歌も踊りも満載の演奏会なのです。「ど演歌エクスプレス」では着流し姿の歌手が次々と登場しました(歌はあまりうまくなかったけど)。これはこの高校だけの特徴なのか、それとも今の時代性なのか。アメリカのショービジネスに通じるようなエンタテイナー精神を発揮していました。ぼくが抱いていた、学校の吹奏楽部の概念をひっくり返してしまうほどの衝撃でした。
実はぼくも中学入学時、ちょっとだけ吹奏楽部に入っていたことがあるのです。根性のないぼくは厳しい練習に耐えられず、夏休みが終わったときに退部しました。
八王子高校の吹奏楽部も、練習は厳しいだろうと思いますが、お客さんをここまで楽しませるという発想は、以前だったら考えられませんね。
惜しむらくは、エンタテインメントに徹するあまり、聴衆の注意が踊りや歌に向けられて、演目によってはせっかくのすばらしい演奏が「伴奏」になってしまっていたことです。

入梅と父の日  6/13
手帳を見たら、6月11日は暦の上で「入梅」なのだそうです。初めて知りました。今年は前日の10日に梅雨入りが発表されましたから、お天気が慣習を守ったということでしょうか。もっとも5月だって梅雨みたいな天気が続いていたんですけどね。
で、あさっては父の日。オヤジの印象そのままに、母の日に比べてじみ〜になってしまっているのは、梅雨も一役買っているのかもしれません。母の日が日ごろの恩に明るく感謝するイメージなのに、父の日は、しょうがないから思い出してやるか、てな感じで、日本の気候では華やかさに欠ける6月だからますます影が薄い。商魂だけの設定に思えてしまいます。
父の日のちょっとした思い出があります。去年ぼくの娘が中学生になり、多くの家庭と同じく、いわゆる難しい年頃に突入しました。 ちょうど今頃のこと、勉強や生き方について、ぼくが言ったことに対して、父娘の対立が生じました。
そういうのは初めてのことでした。
和解のきっかけがつかめないまま2日ほどたった日曜日の夕方、ぼくが部屋にいると、外から帰ってきた娘が、何気なくホイと、包みを渡してくれました。あけてみると、車に飾るネコバスの小さなぬいぐるみでした。娘は何も言いませんでしたが、父の日のプレゼントだったようです。
ネコバスは今、車の中で、走るたびにユラユラ揺れています。

大きなトカゲ 6/10
きのう、埼玉県の住宅街で体長1mのワニが発見された、というニュースが流れました。庭にいるのを家の人が見つけて、「大きなトカゲがいる」と通報したのだそうです。大きなトカゲ……。確かにそんなところにワニがいるとは、ふつう誰も想像しませんからね。
飼い主は近所に住む人で、種類はミシシッピー・アリゲーター。こりゃ恐いよなあ。柵を乗り越えて逃げたらしい。「こんなに大きくなるとは思っていなかった」と言っていたそうだけど、最近こんなふうに後先考えずに珍しい動物を飼う人が増えているみたい。新聞の報道では、飼い続ける気がないことをほのめかしている、とか。そりゃずいぶん無責任じゃないか。
トカゲを飼うのなら、カナヘビがいいですよ。そんなに大きくならないし、なでなでもできるし、爬虫類の中では育てやすいらしい(でも難しい部分もある)。インターネットで検索すると、飼っている人は結構います。ニホントカゲは青い縞模様がとてもきれいで、うちでも以前飼っていたけど、すぐに死んでしまいました。
ところでぼくがこのニュースを最初に見たTBSでは、「ニワにワニ」という見出しが出てました。

生き物の失踪 6/2
きのう、息子が大きなアリをつかまえてフィルムケースに入れておきました。今日、スケッチしたあと逃がそうと思っていたのですが、ちょっと目を離したスキにいなくなっていました。部屋の中だから見つからないだろうなあ(しかし、その日の夜、息子が偶然見つけました。ホッ)
生き物が家の中で逃げると、あとがやっかいです。今飼っているカナヘビも、ケースに入れるとき、危うく手の中から逃がしかけました。ある日突然どこかに現れて踏みつぶしたりとか、大掃除の時にタンスの裏からひからびた死骸発見なんて、ごめん被りたいものね。
おととしの秋だったか、クサキリというバッタの仲間を窓のカーテンの所につかまらせていたら、いつの間にかいなくなってしまったことがあります。前後してショウリョウバッタも行方不明。その後、部屋の家具の裏を掃除する機会がありましたが、どちらも死骸は見つからず。いまだに謎のままです。
最初にハムスターを飼ったときも、ある夜ちょっとした騒動が。赤ちゃんハムスターを段ボール箱に入れておいたのですが、夜眠っているとき、ぼくの耳元でゴソゴソ何かが動いていたのです。振り払おうとしたら、ふさふさの毛の感触が手に。こりゃ何じゃ! あわてて飛び起きて、明かりをつけて真夜中に家族みんなで捕獲に奔走しました。あんなこと、フィクションの中では楽しいけど、実際にはたいへんですよー。

5月の「ごあいさつごあいさつ」