白河の関(みちのく行脚の始まり)の章
心許なき日かず重るまゝに、白川の関にかゝりて旅心定りぬ。いかで
都へと便求しも断也。中にも此関は三関の一にして、風騒の人
心をとゞむ。秋風を耳に残し、紅葉を俤にして、青葉の梢猶
あはれ也。卯の花の白妙に茨の花の咲そひて、雪にもこゆる心
地ぞする。古人冠を正し、衣装を改し事など、清輔の筆にもとゞめ
置れしとぞ。
「卯の花をかざしに関の晴着かな 曾良」
白河の関:池田満寿夫スケッチ
(白河市商工観光課発行「白河からの手紙」より)
<あし>
東北本線白河駅から福島交通バス白河の関行きで30分、終点下車(1日4-5便)。
バス時刻問合せ先:福島交通バス 0248-23-3151