セッコク

セッコクは着生ランの1種で、国内では東北地方から九州にかけて分布する。
漢字表記は石斛で、中国語由来である。 正確には、中国での石斛は日本のセッコクとは近似種ではあるが別種らしい。
セッコクは、古くから薬用として利用されていることでも知られる。
石斛の「斛」は普段あまりなじみのない文字だが、体積の単位だそう。
日本では園芸種としても人気があり、野外の個体の多くが採取され数を減らしたことがあるそうだ。 幸い、高尾山では現在も1号路や6号路の杉の大木の枝などに、容易にセッコクを見ることができる。 花は白色が多いようだが、写真左上の個体のように赤紫色を帯びた個体もある。
高尾山以外の生育地で筆者の記憶にあるのは、鎌倉の寺院である。 中でも、海蔵寺境内のセッコクはよく知られているし、東慶寺などにもある。 ただし、花の時期はずいぶんと異なり、鎌倉では4月中に花期となる。
2020/5/31 6号路で撮影

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