モンキー・ハンティング

 
 




 モンキー・ハンティングの問題は,『木から落ちるお猿さんを鉄砲で狙い撃ちにするには,鉄砲はどこをめがけて撃てばよいか・・・』という,古くからある問題です。
 答えは,『お猿さんが落ち始める位置をめがけて撃てば,必ず命中する・・・・』です。
 本シミュレーションで,このことをまず確認してみよう。




               

  発射角の 



 青球の半径    10     反発係数   1

 残   像  1    表示速度: (遅) (速)



操作方法:

赤球の投射方向の決め方:

◎PCの場合: マウスで赤球にカーソルを合わせ,そのままドラッグすると速度を表す赤い矢印が伸びていきます。矢印の延長線が青球を取り囲んだ薄い灰色の円内(両球の大きさを考慮した衝突可能範囲)に交わるようにしてマウスを放し,「スタート」させてください。矢印の長さは,赤球の初速の大きさを表します。
◎スマホ・タブレットの場合: 赤球を指で押さえそのまま指をドラッグすることで,上記マウスの場合と同じことができます。
 なお表示領域(グリーン枠内)における指操作は上記以外の機能は止めてありますので,表示領域のスライドや拡大・縮小などの指操作は表示領域以外,例えば操作領域(ピンク色の枠内)において行ってください。
 また,「発射角の」自動設定を選んで「スタート」すると,必ず命中が起こります。。
 ▶青球が初速をもつ場合,『補助線有り』を選び,黄緑の線(青球に対する赤球の相対初速度)が青球を囲む円内に向かうようにすると,衝突が起きます。






概 要:

 本問は,結局は2物体間の相対運動の問題に帰着します。
 空気抵抗などが無視できるなら,放たれた鉄砲の弾丸も木から飛び出したお猿さんも重力だけを受けて運動しているので,一方から他方(猿から鉄砲の弾丸)を見たときの相対運動では重力加速度の効果は相殺されてしまい,重力なしの運動,すなわちあたかも無重力空間で運動しているかのように見えてしまうことになります。つまりお猿さんが弾丸を見ると,お猿さん自身は宙に浮いたように静止していて,そのお猿さんに対して弾丸は一直線上を一定の速さで運動している―すなわち等速直線運動をしているように見えることになります(詳細は解説を参照)。したがってもし初めに鉄砲の弾丸がお猿さんをめがけて発射されたとすれば,弾丸はお猿さんに対して等速度で直線的に近づいていくこととなり,ついに弾丸はお猿さんに当たってしまう・・・というわけです。もちろんこの間の運動を地上から見れば,両者とも重力加速度を受けた運動で,一方は放物運動,一方は自由落下運動になっています。

 本シミュレーションでは,赤球を鉄砲の弾丸,青球をお猿さんと考えてください。
 もしお猿さんが自由落下ではなく,樹上から飛び出した場合はどうなるのか。このような場合を想定し,本シミュレーションでは青球が初速度を持つ場合も検証できるようにしました。この場合も,相対速度の方向がお猿さんの方に向いていれば,弾丸は必ずお猿さんに命中することになります。
 また参考として,モンキーハンティング応用問題として,弾丸の運動に条件(最高点の制限)のついた過去の入試問題も併せて掲載しておきます。古い問題ですが,結構解き甲斐のある問題です。チャレンジしてみてください。