回転円盤上で見た直線運動-コリオリ力のシミュレーション

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 北半球では低気圧は反時計回りに渦を巻き,高気圧は時計回りに大気を送り出します。南半球では,この回り方の向きは逆になります。
 大気は気圧の高い方から低い方に力を受けますが,地球が回転(自転)しているため,大気の流れは単純に 高気圧→低気圧 の向きとはならず,運動の方向が曲がってしまうためために渦を巻くわけです。
 このように回転している座標系(この場合,地球表面)に対して運動する物体には,その運動の方向を曲げようとする力がはたらいているように見えます。この力をコリオリの力といいます。北半球の場合,コリオリの力は運動方向に対して直角右向きにはたらきます。
 本アニメでは,等速直線運動している物体を,回転している円盤上で見るとどのような運動として見えるかをシミュレートします。このとき物体の円盤に対する運動は,半径方向外向きの遠心力と,速度に直角な方向のコリオリ力を受けた運動となります。
 難しい式はともかくとして,軌道が曲がっていくように見えることだけは確認できるはずです。
 コマ送りもできますので,1コマずつ進めて,位置関係を確認することもできます。




操作法:図1において,
茶色の矢線 円盤の外(静止系)から見た物体の速度の方向
青色の矢線 発射点における円盤の速度
赤色の矢線 円盤上から見たときの物体の初速度の方向
 矢線の長さは,速度の大きさに比例します。

 静止系から見た物体の速度ベクトル(茶色の矢印)の長さが経線の1/4,つまり半径の1/4(初期状態での長さ)のとき,円盤が半回転する間に物体がちょうど円盤を横切る(直径分進む)ような速さになるように調整してあります。


《放出方向の決め方》: 図1上にカーソルを置いてドラッグし,マウスを離すと『静止系から見た初速度の方向・大きさ』(茶色の矢線)が決まります。円盤から見た立場で初速度の方向を決める場合は,赤い矢線の方向を見ながらマウスを離す位置を決めてください。たとえば円盤に乗った立場で円盤の中心に打ち出したいときは,赤い矢線が円盤中心に向かうようにマウスを調整してください。初速度の方向が決まったら,スタートボタンを押すだけです。
 初速度の再設定は,必ず「Reset」を押してから行なってください。