さっそくリリィが・・・・ |
使わない座布団をほどいて、3枚の小さい椅子用ざぶとんを縫った。 あまり外で遊ばない子だった私は、祖母の家事を見たり手伝ったりするのが好きだった。 (邪魔していたかも・・) 部屋いっぱいに四角い袋に縫った布を広げ、その上に打ち直した綿を広げながら何重に も重ねていく。 丁度よい厚さになったら角を掴みながら、くるっとひっくり返すと ふかふかの布団になっている。 口をまつって、綿が動かないように絹糸で何ヶ所か綴じると出来上がり。 長くて太い針、きれいな色の糸だった。 裏地は「花色木綿」という群青色の木綿。 表地は祖母が着て、叔母が着て、母が着て・・・という履歴のある着物地で、 すごく華やかな柄であったりした。 着物を洗うときは、ばらばらにほどいたのを洗って、洗い板という長い板にぴったりの ばして張る。乾いたのをシワシワと板から剥がすのは面白いお手伝いだった。 それをまた、着物に縫いなおしたり、痛んだのは、じんべさんにしたり、前かけにしたり、 布団にしたり。 そうやって布も綿も何度も何度も大切に使われていたんですね。 |