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詰将棋おもちゃ箱パズル詰将棋
パズル展示室 No.23 金少桂さん
パズル詰将棋
パズル詰将棋

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
作者 「4作すべて飛車の横利きによる銀繰りパズルです。 盤上に角を2枚使っているのは合駒制限も兼ねています。 さて、最初にどの番号が解ける方が一番多いのでしょう?」
10手台

パズル展示室No.23 金少桂 狭い玉に銀という強力な駒が4枚も。 しかし、銀は横に利かないので、案外詰ませにくい。 金なら1枚あれば1手詰なんですが。

作者の発想にあったかどうかわかりませんが、今回の連作の形から思い出すのは近藤孝さんの塚田賞作品(左図、29手)です。

これが解図の参考になるかどうかというと、この作品は4手目に角の中合が出現して、その角を使って馬を作る順になります。 今回は4題とも角が2枚配置されているので、角合はなく、どうも参考にはならなそうです。

では、初形を見て、詰上りの形を考えてみましょう。
すぐ分かるのは、18玉型なら19銀の1手詰だということ。 したがって、先手は、29銀、19玉、18銀(38銀)、28玉と、初形のまま18銀や38銀を置くことができます。
しかし、2枚置いても28玉型の詰上りはなかなか作れません。 29銀では19に潜られるので19銀までで詰めることになりますが、38玉の逃げを防ぐには47銀を置く必要があって、これは難しそうです。
38玉型なら、29は18銀で塞げるので39銀までの詰上りが考えられます。 47を塞ぐ駒は48銀でしょうか。 39銀から48銀と空王手すれば置けそうです。 ところが実際にやってみると、18銀を置いてから39銀では18の銀を取られてしまいますし、最初から19銀、39銀から48銀では18銀を置くことができません。 38銀を置いてから39銀だと? やはり18玉と逃げられ、29銀は19玉と潜られますし、19銀、同玉では銀が足りません。

八段目で詰み形が作れないということは、追いだして46あたりで詰める? はい、それが正解です。 進めてみましょう。

  29銀、19玉、18銀、28玉、

すぐに19銀、39銀と打っていくと29玉と潜られます。先に18銀を置いて29玉を防ぐのがポイント。

  19銀、38玉、39銀、47玉、56銀、46玉、

ここで47が塞げれば55銀まで。 ということは

  49飛、47合、55銀 まで13手

銀の王手がいろいろ掛けられるので混乱しますが、追い出して詰める方針が決まればそう難しくはありません。
58香がこの手順を成立させるキーとなる配置でした。

作者 「18銀を据えて29への利きを作ってから4筋方面に追うのがカギです。」

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
3手目1八銀が指せれば、あとはスラスラでした。
占魚亭さん:
予想外の詰み位置。
小山邦明さん:
まず最初にこの作品を解きました。うまく香を活かすように銀を使う手順だと思います。
隅の老人Bさん:
初手、19銀打と指したいのだが、それはダメ。
攻めダルマンさん:
収束が見えなくて相当悩んだ。
蛇塚の坂本さん:
銀と香の連係が見事に最後で活きた形だと思いました。
長谷繁蔵さん:
19銀から入って大苦戦。意外な詰上り。
S.Kimuraさん:
玉を4筋に追い出す,という予想は当たっていましたが,49飛が見えずに苦労しました.

これができるのが58香の効果。 銀の手ばかり考えていると、それ以外の手が盲点になるのかもしれませんね。

池田俊哉さん:
まずはシンプルに29銀-18銀を考えてみる。47に上がられても退路がないので安心
高田明浩さん:
これが一番速く解けました。
やぶいりさん:
49飛をやっと発見できました

パズル展示室No.23 解答:13名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  キリギリスさん  小山邦明さん  隅の老人Bさん
  攻めダルマンさん  占魚亭さん  高田明浩さん  塚崎彰仁さん  長谷繁蔵さん
  蛇塚の坂本さん  やぶいりさん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。