4枚の銀がどれでも王手できる形。 しかし、今銀のいる位置(45、65、47、67)にはいずれも桂やと金が利いているので、56銀と行くとそのまま戻ることはできません。
つまり56銀のあと、何か小細工できるところが正解というわけです。
そう考えると、56銀左上、66玉が良さそう。 ここなら67歩という後続手段があります。
56銀左上、66玉、67歩、同と、同銀、55玉、
歩が入手できたので、44玉に45歩で桂を、また46玉に47歩でと金を取ることができます(64玉は65に桂2枚利いているのでダメ)。 この二択は46玉が良さそう。
なぜなら、桂を取ってもその桂でと金を取れないけど、と金を取ればその歩を使って桂も取れるからです。
56銀右上、46玉、47歩、同と、同銀、55玉、
56銀右引、44玉、45歩、同桂、同銀、55玉、
さて、この桂の使う場所は、と考えると、38桂で27とを動かす(龍筋を通す)、78桂で87とを動かす(香筋を通す)、の二通りがあります。 これは龍筋を通した方が良さそう。
24龍で歩を入手できそうです。
56銀右上、46玉、38桂、同と、47銀、55玉、
56銀右引、44玉、24龍、同歩、45銀、55玉、
歩が持駒にあれば、73桂を取りに行けます(53桂がいなくなったので、65には桂1枚しか利いてない)。 桂を取ったら、78桂で香筋も通しましょう。
56銀左引、64玉、65歩、同桂、同銀、55玉、
56銀左上、66玉、78桂、同と、67銀、55玉、
香筋が通って、ここからは収束。
56銀左引、64玉、53馬、74玉、65銀、73玉、
64銀、72玉、63銀成、61玉、62成銀(馬) まで53手
線香花火のように斜め四方にパチパチ光っていた玉ですが、最後にはポトッと落ちて詰上り。
- 作者:
- 多少変わり種の銀知恵の輪で、玉は55を中心としてX字状に動き回ります。繊細な?名前の割に大げさな形で手数も長いですが、特に難しくありません。左下で歩を入手後すぐ53桂を取りに行きたいところ、先に37とを消去しておくのが唯一のポイントで、以降は手なりに進めていけば88香の効きが通って収束に至ります。
もうちょっと投稿が早ければ夏に出題したかった情緒のある作品でした。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 凡骨生さん:
- 銀操作を間違えて千日手になりそうだ。
- やまかんさん:
- こういう知恵の輪的な手順の詰将棋好み。うまく作るもんですね。58角を収束で使えれば完璧なんだが惜しい。
- 長谷川琴さん:
- 正しく線香花火の題名が相応しい。
- きたさん:
- 四方向の銀知恵の輪は初めて見ました。
- 池田俊哉さん:
- 73桂を取るまではスムーズだったが、78桂と香筋を通すのが見えず何のための趣向か少し悩んでしまった
- 小林巧さん:
- 正に、題名通り。
56を巡る銀、8回。
目が回る楽しさでクラクラしますね。
- 隅の老人Bさん:
- 京の五条の橋の上、右に左に上下と銀の動きで眼が回る。
煩わしいのは解答書き、最後の一手だけでOK、助かった。
- S.Kimuraさん:
- 24龍を発見して,何とか詰ませるところまで行きました.
- 占魚亭さん:
- 目でも楽しめる作品。夏に解きたかったなァ。
- やぶいりさん:
- 6手サイクルの第1手をどの銀にするか苦労しました。
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