詰将棋からチェスプロブレムまで多彩に活躍されているシナトラさん、おもちゃ箱に初登場です。
25に逃げられてはいけないので、初手は15飛。 24玉に飛筋を通して23桂成、34玉となれば、趣向が見えてきます。
15飛、24玉、23桂成、34玉、
35飛、44玉、43桂成、54玉、
55飛、64玉、
ちょうど66には歩があるので、65飛で折り返して、ここが考えどころ。
53成桂と捨てるのが筋に見えますが、同玉、63角成、42玉、45飛、同飛でアッ。
ここは先に63角成と捨てるのが好手で、これなら同歩と取るしかありません。
それから53成桂と捨てれば、同玉なら62飛成で簡単なので44玉と逃げて、復路の趣向に入ります。
65飛、54玉、63角成、同歩、
53成桂、44玉、43銀成、34玉、
33成桂、24玉、23銀成、14玉、
一往復して14に戻ってきました。
もう動けないので、出題コメント通り突き歩詰で終了。
15歩 まで23手
作者「くるくるデビュー作です。
久留島喜内、やよい氏、りらっくす氏といった作家に憧れがあり、自分でも作ってみました。
ありふれた手順ですが、新人なので多目に見てください。」
往復の横送り趣向。
生の銀桂4枚が往復で全部成って、初手15飛から最終手15歩で還元玉で突き歩詰と、ストーリーが明快でいいですね。
解答者から見ると折り返しの角捨てを発見できるかがカギ。
くるくるにぴったりのやさしく楽しい趣向作で、今後の投稿にも期待したいところです。
本作とNo.507、No.508の3作は、詰将棋パラダイス2024年12月号でも新春1〜新春3として同時出題しました。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 市原誠さん:
- 玉が戻ってきたのが、面白かったです!
- 蛇塚の坂本さん:
- 5四玉で手が止まったが、成桂と龍のコンビネーションで1四玉まで手が続いた。
- 那須清さん:
- 金ベルトの一幕物ですね。
- 山下誠さん:
- 玉の往復運動から突歩詰まですっきり表現している。
- 原田雄二さん:
- 15手目53成桂が難しかった。
最後は突歩で綺麗な詰。
- 竹中健一さん:
- 63角成が巧い一手でした。
- 渥美雅之さん:
- 飛の追いかけっこ
最後は1筋で詰め上がりは面白いです。
- 中村丈志さん:
- 7三角成から5三成桂が良い。
- 小山邦明さん:
- 13手目の63角成から43銀成までの手順で作品が引き締まりました
- 池田俊哉さん:
- 15に打った飛を使って左に追うが、85角を動かしたとたん飛が動けなくなってしまうのがユーモラス
還元玉でうまくまとまった
- 川端潤さん:
- 折り返すところでちょっと考えさせられました。
- たくぼんさん:
- 受方飛筋が通ってしまうのでやりにくい角成だが、全ての銀桂を裏返してからの突き歩詰は愉快な展開でした
- 松崎一郎さん:
- 4段目、行ったり来たりで還元玉。
- 川越敏司さん:
- 桂成2連続の後、銀成2連続という対照的な手順が鮮やかです。
最後、突歩詰で決めるのもお洒落だと思いました。
- おかもとさん:
- 63角成が折り返しのカギでした。
- 森田正さん:
- 玉が左右に平行移動で還元玉。
楽しかった。
- 占魚亭さん:
- 初手と最終手が同地点着手。
五段目の風通しを良くしていく前半に面白味。
- 原岡望さん:
- 玉のきれいな往復
- 楠本晋さん:
- 新春1のシナトラ作に挑戦してみたんですが私の棋力不足か解けませんでした。
この作品は詰むんでしょうか?
折り返しで盲点に入ったのかも。
解説でお楽しみください。
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