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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.502 大崎壮太郎さん

くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
合駒に注意 60手台

くるくる展示室No.502 大崎壮太郎

この初形、くるくるであることを考えると、3筋の香を25桂から33桂成ではがす趣向が想定されます。 初手は15桂しかなさそう。 14玉だと26桂、25玉、37桂、36玉、45銀以下詰むので13玉の一手で、25桂、14玉、23桂成、同玉となれば33桂成で香をはがすことに成功します。

  15桂、13玉、25桂、14玉、23桂成、同玉、33桂成、同香、

持駒の桂はもう1枚しかないので、これ以上はがせないように見えますが、ここで入手した香を桂2枚に変えるマジックが登場します。

  26香、25桂合、同香、24桂合、同香、32玉、23香成、同玉、

26香に32玉は24桂、23玉、12飛成までなので、24への捨て合が必要。 しかし、すぐ24合では、同銀、34玉、35銀引、同金、14飛まで。 ということで、更に25への中合が必要なことがわかります。 2枚の合駒は何か? 飛角金は簡単なので桂か香ですが、香合は23香成、同玉のあとまた26香と打つと無限に合駒を稼げるので、正解は桂の二段合ということになります。 これで持駒の桂がまた3枚になったので、次の香をはがしに行きましょう。

  15桂、13玉、25桂、14玉、23桂成、同玉、33桂成、同玉、
  34歩、23玉、

1回目は33桂成に同玉なら25桂、23玉、24香までだったのですが、今度は32が空いているので、 いったん同玉と取って34歩と打たせた方が手数が長くなります。

  26香、25桂合、同香、24桂合、同香、32玉、23香成、同玉、
  15桂、13玉、25桂、14玉、23桂成、同玉、33桂成、同香、
  同歩成、同玉、34歩、23玉、

今度は34歩があるので、33桂成、同香、同歩成で香入手。 ここは先に33歩成、同香、同桂成でも同じで、手順前後が成立します。 香を3枚はがしたあとは、再び合駒で桂を入手して収束します。

  26香、25桂合、同香、24桂合、同香、32玉、23香成、同玉、
  15桂、14玉、26桂、25玉、37桂、36玉、45銀、35玉、
  36金、24玉、25金、13玉、14金 まで67手

作者「もうすぐ全国大会〜7月14日(日)@甲府 を読んだときに坂東仁市作は桂合を入れて繰り返せそうだなと思って作りました。
作ったあとに中編名作選を見たら解説の廣瀬さんが坂東作について 桂の二段合ではがしを繰り返せそうだけど欲張らずまとめたのが好感と書いていることに気付きましたが、作ったあとだったので気にしないことにしました。
41手目に手順前後の非限定あります。」

桂2枚で香をはがし、その香で桂の二段合で再び桂2枚を入手する、巧妙な香のはがし趣向でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

たくぼんさん:
桂の連合で趣向が進んでいくのは都合が良いと感じますがそれが作者の手腕ですね。 素晴らしい
山下誠さん:
2段桂合と桂打桂捨をうまく組み合わせた面白い香はがし趣向。

14金まで63手解。 たぶん2回目の33桂成を同香と取ったと思われます。 ほぼ解けているので、正解扱いとします。

松崎一郎さん:
魂消た!!25&24の連続桂合とその繰返し三度。
占魚亭さん:
華麗な呼び出し剥がし。 桂を回収する箇所も含めて上手く構築されていますね。
蛇塚の坂本さん:
途中香が全部ストレートに無くなる筋を読んで63手1八飛と成ったのですが、 歩が余り再考して金が、延びて行く1四金までと成りました。
川越敏司さん:
桂香で攻める手順を3回繰り返した後、金追いでフィニッシュ。 2枚の桂を合駒にするところが上手くできていますね。
小山邦明さん:
桂の中合と香の入手の繰り返し手順が巧みでした。
おかもとさん:
香はがしは初形から想像がつくが、桂連合には驚いた。
池田俊哉さん:
意味付けはシンプルながら桂二段中合が三度出てくる香剥がし趣向は見事。 くるくるというにはちょっと高度でもう少し上級の分類があっても良いかと思わせる
三〇香があったらもう1サイクル増やせる?(笑)
おしいれの大冒険さん:
驚きの桂馬の連続捨て合い。 お見事です。
S.Kimuraさん:
香車をはがす仕組みに感心しました.

くるくる展示室No.502 解答:11名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん  おしいれの大冒険さん
  川越敏司さん  小山邦明さん  占魚亭さん  たくぼんさん
  蛇塚の坂本さん  松崎一郎さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。