遠くの飛香の利きで身動きできない玉。
16歩は打歩詰なので、48の桂を跳ねて86飛の利きを塞いで打歩詰を打開しましょう。
さて、36桂と56桂、どちらに跳ねましょうか。
どちらでも59歩成と馬を取る一手で、16歩、同玉でまた桂跳ね。
今度は左?右? どちらに跳ねても15玉で、16歩、14玉で、3回目の桂跳ね。
3回の桂跳ねでそれぞれ左右2通りあるので、全部で2×2×2=8通りの可能性がありますが、詰むのは一つだけ。
そう、61馬で94飛を取られてはいけないので、56、64、72とずっと左に跳ねて馬筋を止めるのが正解でした。
56桂、59歩成、16歩、同玉、
64桂、15玉、16歩、14玉、
72桂成 まで9手
作者 「桂ソッポを3回繰り返すのが狙い。
盤上の大駒3枚をリアピースとして開き王手をかけていく展開になるので、48桂は3回跳ねることになります。
1回につき2通りなので、3回跳ねる方法は全部で2^3=8通りです。
最終的に桂は12、32、52、72のいずれかに到着しますが、詰むのは馬筋を遮断する72のみであり、その移動方法は56→64→72の1通りのみ。
ゆえに作意手順が1通りに定まります。
桂の全ルートを思い浮かべると、なんだか高校数学で習った「パスカルの三角形」を思い出しますね。」
パスカルの三角形(Wikipedia)
は久々に聞きましたが、確かに昔習った記憶がありますね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 川石隆志さん:
- 右か左か。 これはもう飛車への馬筋の利きを遮断するための、取り舵いっぱいの一手。
- 蛇塚の坂本さん:
- 桂の跳びこれも天国の跳びか?
- 中村丈志さん:
- 普通に読んでなかなか詰まなかったが、狙いを考えたら解けた。
- 山下誠さん:
- この桂馬の3段跳ねには愛嬌がある。
- 竹中健一さん:
- これは面白いですね。
- 松崎一郎さん:
- 目標に向かってトリプルジャンプ!
- 小山邦明さん:
- 左が正解。 単純なしくみですが、上手く作られていると思います。
- 原田雄二さん:
- 桂の三段跳ねで仕留める。94飛・14玉・59とがパスカルの逆三角形。
- 楠本晋さん:
- 桂の三段跳ねで馬を見事にブロック!!
- 森田正さん:
- ぴょんぴょん跳ねる、桂馬の動きが面白い。
- 占魚亭さん:
- 味のいい桂三段跳ね。 歩を打つのが16地点に統一されている所もいいですね。
- 池田俊哉さん:
- 打歩回避しながら桂の三段跳び。 作意成立と余詰消しを一度にやっている43桂の配置がうまい
- 那須清さん:
- シンプルな形でブルータス手筋を実現しました。 最終手まで感触がいいですよ。
- 竹園正秀さん:
- 桂3段はね良い
- 川端潤さん:
- タイトルは桂馬の動きでしょうか。
- おかもとさん:
- ソッポ三段跳びが見事に決まる。
- ootanowatasiさん:
- 3段跳びの桂馬の動きが素晴らしい。
- 空貴人さん:
- 飛の利きを遮りながら桂が跳ねていく軽妙な流れで、飛車を取られてはいけない最終手が見えるので迷いなく詰上がるが、タイトルより、振り返るといくつもの組み合わせを飛び越えて答えに辿り着いたことに気づかされる。
- 嵐田保夫さん:
- 桂馬の見事なスクリーンプレー。
- S.Kimuraさん:
- 手順より作品名の方が謎でした.左右の分岐が3回続くから?
題名に悩んだ方が多かったようですね。
初手95飛の紛れに悩んだのは私だけかな(85歩中合ではだめで35桂移動合で逃れ)。
新春くるくる特集は詰パラ12月号でも同時出題したこともあり、たくさんの解答をいただき、ありがとうございました。
もしかしたら詰パラ編集部経由の解答がこれから届くかもしれませんが、そのときは追加掲載します。
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