くるくる展示室　Ｎｏ．４７６　やよいさん

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式）

出題時のコメント：

雪隠詰　３０手台

配置からはぱっとみてどんな趣向かわかりにくいですが、 よく見ると１筋の桂３枚、そして５筋は６３銀と６７銀によって５２・５４・５６・５８がガードされており、 歯抜けとはいえ１筋、５筋に縦のバリアがあるようです。

とりあえず、最初は香を成っていくしかなさそうです。 ５３と５５の逃げも考慮しながら進めて見ましょう。

　　３１香成、４２玉、３２香成、４３玉、３３歩成、４４玉、
　　３４と寄、４５玉、３５と寄、４６玉、３６と、同玉、

５３玉はそれ以上動けないし、５５玉も６６銀左があるので、５筋の逃げは大丈夫でした。

さて、成香・と金が３筋に並びました。 ここからは３８とによって上に追う趣向が想定されますね。 ただ、２筋・４筋のいずれも逃げられる状態なので、どちらの逃げが正解か読むことが必要です。

まず３７とに対して４５玉は３６と、５５玉、６６銀左までなので２５玉と逃げます。 続けて３６とと迫ると１６から２７に逃げられて失敗。 そこで３５とと捨てて３筋に戻してから３７とと続けて追います。 今度は２４玉か４４玉か。 ２４玉は３５と、１４玉、２６桂までということで今回は４４玉が正解。 左右の配置で２筋・４筋のどちらに逃げるか変わってくるわけですね。

　　３７と、２５玉、３５と、同玉、
　　３６と、４４玉、３４と、同玉、

なんとなく趣向の構造が見えたので、続けて楽しみましょう。

　　３５と、２３玉、３３成香、同玉、
　　３４と、４２玉、３２成香、同玉、

ここまでくれば、あとの収束はひとめでしょう。

　　３３と、２１玉、３２と、１１玉、２３桂　まで３３手

作者 「3筋に成駒の駒柱を立ててからの捨て追いです。 3筋を中心に玉が左右に振れながら逃げる動きはなかなか珍しいと思います。」

と金の捨て追いはよくありますが、 １回ごとに逃げ方が左右に変わるのはおもしろい。 １筋と５筋の穴のあき方で限定されるわけですね。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん：

駒柱を建て４八とがまっすぐパックマンの王を追い詰める軌跡が、面白い?

松崎一郎さん：

くるくるの真骨頂！

山下誠さん：

玉の帰路が２筋と４筋を繰り返す仕組みが興味深い。

小山邦明さん：

玉が上下に移動してきれいな雪隠詰。 持ち駒に桂があるのがこの手順を実現するためのポイントですね。

S.Kimuraさん：

復路で2筋と4筋を交互に降りていくのが意外でした．

占魚亭さん：

37と以降の玉に逃げ方に注意。

池田俊哉さん：

成駒の柱を積み上げて、39香の力を借りてと金で押し上げる。 玉の逃げ方がテンポよく左右に振り分けられるのもユーモラス

inokosatoshiさん：

どうしても5筋に逃れられない玉。

くるくる展示室Ｎｏ．４７６　解答：９名　全員正解

　　池田俊哉さん　　inokosatoshiさん　　S.Kimuraさん　　川石隆志さん
　　小山邦明さん　　占魚亭さん　　蛇塚の坂本さん　　松崎一郎さん
　　山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。