くるくる展示室　Ｎｏ．４６８　やよいさん

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式）

出題時のコメント：

大盤振る舞い　２０手台

玉が動けるところは４３から８７の斜めのラインしかありません。 ３１の馬筋を止めてしまうといけないので、王手するとしたら５４ｘ、６５ｘと捨てていくしかなさそうです。 しかし、４枚捨てて玉を８７まで呼んで、今度は９８ｘ、８７ｘと押さえていっても４３玉まで戻ってあと１枚足りません。 ３３と、同玉、２５桂と迫っても、４３玉でも２４玉でもダメそう。

ここで盤面をよく見ると、８８に角の質駒が落ちています。 ただ、８８と右、同ととなると９８から打てなくなるので、玉を移動させるには、また７６ｘ、６５ｘと捨てていくしかない。 ということは７６金では王手にならないので７６銀が必要で、逆算すると最初に５４ｘ、６５ｘと捨てるのは金になります。

実際に手順を進めてみましょう。

　　５４金、同玉、６５金、同玉、７６金、同玉、８７金、同玉、
　　８８と右、同と、
　　７６銀、同玉、６５銀、同玉、５４銀、同玉、４３銀、同玉、

持駒に角があるので、銀打に逃げるのは角打の一発。
４３に戻って、持駒金銀８枚が角１枚になってしまいましたが、実はこの局面では金銀８枚より角１枚の方が価値が高いんです。

　　３３と、同玉、２５桂、２４玉、１３馬、２５玉、１４角　まで２５手

３３とに５４玉は４３角まで、２５桂に４３玉は３２角まで、そして最終手の１４角まで、角の威力で見事に収束します。

作者 「持駒金銀8枚を捨てまくる斜め往復です。 清涼詰にすることも可能ですが、形が悪くなるので止めておきました。」

連捨てでの送りは基本的な趣向パターンの一つですが、金の連捨て、銀の連捨てで斜めに往復するのは初めて。 金銀８枚を角１枚に変換するというおもしろい作品でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん：

8八の角を手に入れる為の金四銀四の捨て駒は豪気?

山下誠さん：

行きは金の４連打、帰りは銀の４連打をスッキリ表現している。

松崎一郎さん：

金でつり上げ角を取り、銀で引き戻してトドメは角。

川石隆志さん：

四金で引っ張り込み、四銀で引き戻す

S.Kimuraさん：

玉が25まで出てくるとは思いませんでした．

占魚亭さん：

金で呼んで銀で戻す。 面白かったです。

小山邦明さん：

金と銀の打ち分けの理由がすっきりしている作品だと思いました。

中村丈志さん：

まさか先に金を使うとは思いませんでした。

池田俊哉さん：

四金連打から四銀連打。88角の質駒を使ってうまくまとめている
収束もかっちり決まった

inokosatoshiさん：

金からか銀からか…で迷う。

くるくる展示室Ｎｏ．４６８　解答：１０名　全員正解

　　池田俊哉さん　　inokosatoshiさん　　S.Kimuraさん　　川石隆志さん
　　小山邦明さん　　占魚亭さん　　中村丈志さん　　蛇塚の坂本さん
　　松崎一郎さん　　山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。