48歩、38歩と打って玉を26に呼べば、17金からの金追いが見えています。
ところが、遠くから3枚の飛角がよく利いていて、うまくいきません。
そこで、48香、37玉、44香、の要領で3枚香を並べて飛角の利きを3枚とも遮断してしまおう、という趣向です。
実際に手順をみていきましょう。
48香、37玉、44香、47玉、
48香、37玉、45香、47玉、
48香、37玉、46香、47玉、
これで、3枚ブロックの完成。 7筋の飛角の1筋への利きを全てブロックしました。
48歩、37玉、38歩、26玉、
ここからは予定通り、金追いで上に送ります。
17金、25玉、16金、14玉、15金、13玉、14金、22玉、
13金 まで25手
香の連置き趣向で3枚の飛角をブロック、後半の金追い趣向を邪魔させないおもしろい作品でした。
作者「3枚揃って初めて意味をなすグループ中合を発生させるR3.8パラ大学院 若島先生作「スロット・マシン」の攻方バージョンです。
開き王手+最遠移動の繰り返しにより4筋に香を3枚設置。
香が1枚でも欠けると7筋の大駒いずれかの利きが通って収束の▲15〜13金をどこかで取られて逃れるため3枚ブロックが必要になる、という仕組みになっています。」
若島さんの「スロット・マシン」(右図、詰パラ2021年8月、67手)は、
龍の横からの王手に43歩、54歩、65歩と3枚の中合で、後の42飛成、52飛成、62飛成をすべてブロックする狙い。
本作は、その攻方バージョンということですね。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 川石隆志さん:
- 直接的なヒントをそのまま実行するのみ
- 蛇塚の坂本さん:
- 香3枚の綺麗なガードが、金をのびのびと活きる。
- 原田雄二さん:
- スロット・マシンで香の壁を築きます。 θのように囲い込むの意?
θは、詰将棋メーカーでの松下さんのペンネームなので、若島さんの「スロット・マシン」の松下バージョンの意味でしょうか。
- 山下誠さん:
- 香車3本が飛角3枚の利きをきれいに止めて、金が出動する仕掛け。
- 竹中健一さん:
- 香を発射するのはシューティングゲームみたい
- 那須清さん:
- 香連打の目的は?玉方7九角の効きを遮り、最終手を可能にする為でした。
狙いは実に明確です。
- 坪倉光誠さん:
- 角のバッテリーを利用して香で3枚の大駒の利きを遮断するのが面白かったです。
- 楠本晋さん:
- 飛角封じる香の3兄弟。
- 池田俊哉さん:
- 七筋の受方大駒三枚の効きを香ロケットの連続で遮断する
意味付けとしては珍しいのかも? 最後の金押しもユーモラス
- 森田正さん:
- 飛角の利きを遮る香3枚の動きが絶品。
- 鈴木茂さん:
- 玉が一段ずつ昇段する様はユーモラスだが、収束に一工夫欲しい。 評価:B
- 加賀孝志さん:
- 題にピッタリストレートな香昇り
- 松下拓矢さん(作者):
- 横に並べる方がスロットらしさが出るのですが、並べる駒が飛飛金と強すぎるため諦めました。
- 竹園政秀さん:
- 香で2枚飛の利きをふせぐ
- 宮田敦史さん:
- 題名がまさに絶妙。
どうせならもう一枚(香打?香移動を)やりたかった気もするが、それだとこの題名はおかしいか。
- 松崎一郎さん:
- 香の3連発で二枚飛車と角の効きを止める。
- 占魚亭さん:
- 香のバリアが完成。
- 中村丈志さん:
- 3手目3八歩ばかり読んでいた。
- ひろぽんさん:
- 香車3枚で飛角のききをうまく遮ってますね
- S.Kimuraさん:
- 題名にあるTypeθが良く分かりませんでした.
そのようなスロット・マシンがあるのでしょうか.
上記の通り、「スロット・マシン」は若島作の題名、θは、詰将棋メーカーでの松下さんのペンネームです。
- おかもとさん:
- 香の壁を作る意味付けは明解だが、43銀は52銀にして、41-43香成の余地を残したほうがよかったかも。
紛れをふやすのは、くるくる的にはマイナスになることもありますね。
- 小山邦明さん:
- 2枚の飛車の横効きを香で壁を作って、18金の前進を実現する発想が面白い。
- Inokosatoshi1955さん:
- こんな香車の使い方があったのか! 見事にブロックできた。
- 嵐田保夫さん:
- エースストライカーを抑えてタッチライン際を快走ですね。
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