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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.455 菅野哲郎さん

くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
雪隠詰 70手台

くるくる展示室No.455 菅野哲郎

前題と同じく菅野哲郎さんの作品。 前題では斜めに並んだと金群が消えていきました。 本作ではと金群が縦に並んでいますが、これも全部消えるのでしょうか。

初形は打歩詰なので、86と、同玉、76と、と打開します。 96玉と戻れば今度は97歩が打てるので簡単。 76とは同とと取る一手で、77との利きが消えたので88龍が実現します。 87歩合に97馬とすれば、全体を1段移動させるのに成功しました。

  86と、同玉、76と、同と、88龍、87歩合、97馬、95玉、

予想通り2枚のと金が消えました。 この調子でどんどん消していきましょう。

  85と、同玉、75と、同と、87龍、86歩合、96馬、94玉、
  84と、同玉、74と、同と、86龍、85歩合、95馬、93玉、
  83と、同玉、73と、同と、85龍、84歩合、94馬、92玉、

まだ81と71とあるので、もう1回できそうですが、91歩のため、82と、同玉、72と、92玉で打歩詰が打開できず失敗。 ここからはくるくるらしからぬ大立ち回りが始まります。

  82と、同玉、84龍、同と、19馬、同と、72と、同飛成、
  93銀、71玉、72馬、同玉、82飛、71玉、62銀成、同歩、
  72歩、61玉、81飛成、52玉、

大駒を3枚ともたたき切って、局面を打開、右に追い出します。
ここからは先ほど合駒で稼いだ歩を連打、横に送ります。

  53歩、42玉、43歩、32玉、33歩、22玉、

ここまで来ると、21龍と切ることに思い当たれば、おなじみの収束が見えてきます。

  21龍、同玉、32銀、11玉、12歩、同玉、23銀上成、11玉、
  21銀成、同玉、32歩成、11玉、22と(成銀) まで71手

龍馬のペアで送りながら縦のと金群が次々に消える楽しい趣向詰でした。

菅野哲郎さんの作品集は若島正さんによって制作が進められていて、来年にも発行されるかもとのこと。 楽しい趣向詰やユニークな作品が一気に鑑賞できるかと思うと、わくわくしますね。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
龍と馬の協力で上辺に追い込む趣向手順が面白い。 8四龍から転調して横追いになる。
松崎一郎さん:
と金が群れをなしていると解きたくてうずうずします。
蛇塚の坂本さん:
素晴らしい最初読者にと金の塊を見せてヤル気を起こさせ無いが、達成した喜びは倍増する。 大駒全て全て斬る(龍は2度も)気持ち良さも良い玉が左下から左上へ右の端まで移動するのも見せ場を創る気持ち良い作品だ。
おかもとさん:
こちらは縦追い。 19馬から横追いに切り替えるあたりは、苦心した感じ。
S.Kimuraさん:
手拍子で23歩を打ってしまいました.
池田俊哉さん:
と金群を捌いて一歩を得ながら縦追いしていく。 35手目調子に乗って72ととしたくなった。 19成銀なのは29馬の余詰消しなんですね
鳩森美羽さん:
とりあえず下までは進めるものの、19馬になかなか気づけず苦戦。 序盤に稼いだ歩も無駄なく使い切り、大きく動いた飛車を消す収束もgood。
占魚亭さん:
玉を落とす前半の手順が面白かったです。
inokosatoshiさん:
竜と馬の連携からのはがし趣向。 楽しめました。
嵐田保夫さん:
形からして1八馬をどう活用させるかが課題だが、 うまく2八龍と9八の馬を連携させながらラインへ持っていくお手並みはいつもながらお見事。

くるくる展示室No.455 解答:10名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  inokosatoshiさん  S.Kimuraさん
  おかもとさん  占魚亭さん  鳩森美羽さん  蛇塚の坂本さん
  松ア一郎さん  山下誠さん

当選者は、展示室で発表しています。