出題コメントにある不知火とは、黒川一郎さんの名作「不知火」のこと。
将棋雑記の黒川一郎研究で紹介されていますので、まずはそちらをご鑑賞ください。
右側にある成桂群と馬を、金ベルトにより玉を移動させながら歩打で左に呼んではがす作品です。
それに対して本作は
作者「銀ベルトを使った「ナナメ不知火」です。
構成上桂はがしに出来ないのでと金をはがすのですが、複数を同時に連れる手順前後を防ぐ為に馬を利かせ、その馬を最後にはがして詰みになります。
最終手余詰が数多あってサブイですが、これがベストの構成だと思いました。」
本作はナナメ版で、移動手段は金ベルトでなく銀ベルト、そして、はがす駒はと金でラスボスが馬です。
まずは４枚の銀を打って、銀ベルトを構成するところから始まります。
５２銀、５４玉、６３銀打、６５玉、７４銀打、７６玉、８５銀打、８７玉、
戻るには９７のと金が邪魔なので、これを消去します。
８８歩、同と、同飛、９７玉、９８飛、８７玉、
さて、ここから銀ベルトによるナナメ移動の往復で、４４とを８８まで呼んで取ります。
９６銀、７６玉、８５銀右、６５玉、７４銀右不成、５４玉、５５歩、同と、
６３銀左不成、６５玉、６６歩、同と、
７４銀左、７６玉、７７歩、同と、
８５銀左、８７玉、８８歩、同と、
同飛、９７玉、９８飛、８７玉
同じように、続いて３３と、３４とをはがします。
なお、３３と・３４とのはがす順番はどちらが先でも同じ、非限定です。
９６銀、７６玉、８５銀右、６５玉、７４銀右不成、５４玉、
６３銀右不成、４３玉、４４歩、同と寄、
５２銀不成、５４玉、５５歩、同と、
６３銀左不成、６５玉、６６歩、同と、
７４銀左、７６玉、７７歩、同と、
８５銀左、８７玉、８８歩、同と、
同飛、９７玉、９８飛、８７玉
９６銀、７６玉、８５銀右、６５玉、７４銀右不成、５４玉、
６３銀右不成、４３玉、４４歩、同と、
５２銀不成、５４玉、５５歩、同と、
６３銀左不成、６５玉、６６歩、同と、
７４銀左、７６玉、７７歩、同と、
８５銀左、８７玉、８８歩、同と、
同飛、９７玉、９８飛、８７玉
と金３枚をはがした時点で、持駒の歩はあと２枚。 これで足りるんでしょうか。
大丈夫、馬は４４から８８までワープできるのです。
９６銀、７６玉、８５銀右、６５玉、７４銀右不成、５４玉、
６３銀右不成、４３玉、４４歩、同馬、
５２銀不成、５４玉、６３銀左不成、６５玉、７４銀左、７６玉、
８５銀左、８７玉、８８歩、同馬、
同飛、９７玉、９８飛、８７玉、９６角 まで１２３手
最後は取った角を打ってとどめ。
余分な手が一切ない１００手超えの呼び出しはがし趣向に、みなさんたっぷりお楽しみいただけたようです。
手数が少し違う解答もありましたが、解けていると判断できるので正解扱いとしました。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 宮田敦史さん：
- 易しいが手数を数えるのが大変。
- 原田雄二さん：
- 歩13枚と、と4枚、計17枚の歩で詰め上げることができました。
- 竹中健一さん：
- 歩が足りなくなる！と思ったら最後は馬だったのでピッタリでした。
- 山下誠さん：
- ４四歩を同馬と取らせれば、１歩で詰み形を得る。
並べて楽しみました。
- 渥美雅之さん：
- 銀と歩で王を追い最後は４筋の駒を精算して収束、見事です。
- 神品和男さん：
- 何度階段を上り下りしたのだろう
- 占魚亭さん：
- 最高のくるくる。
- S.Kimuraさん：
- 最後に馬を消すための歩が足りないと思って焦ったのですが，歩が1枚で足りるのですね．
- 伊佐真喜人さん：
- 銀の知恵の輪と打歩打開が見事に融合している。
- 那須清さん：
- これもはがしですが、一枚はがすのに手数がかかる所は龍追いや馬鋸の雰囲気があります。
- 竹園政秀さん：
- とをはがして、馬をひっぱり出し、角でとどめ
- 山路大輔さん：
- 銀ベルトにと金の呼び出し剥がし。
歩がもっとあればさらに手数を伸ばせそう。
- エレーンさん：
- 楽しいですね。
もしかしたら百手以上の作品を解いたのは初めてかもしれません。
- 森田正さん：
- 楽しい銀趣向、とても楽しめました。
- おかもとさん：
- 本家の不知火は成桂を剥がして最後に馬を剥がすけど、
こちらはと金を剥がして最後に馬を剥がすんですね。
- 池田俊哉さん：
- 銀知恵の輪風呼び出し剥がし。
見方によっては打歩回避の連続とも取れる。
もっと駒があったら...とも思えてしまう
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