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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.438 菅野哲郎さん「蟻塚」

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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
順番は非限定 80手台

くるくる展示室No.438 菅野哲郎「蟻塚」

初形は題名の通り、巨大な蟻塚。 でも、この作品が趣向詰であることを考えれば、成桂の塊に目がいくでしょう。 そう、本作は初形曲詰から始まる成桂・桂・歩を取っていくはがし趣向なのです。 これも一種のくるくるアート。

形から、最初に取れそうなのが38の成桂。 これが取れれば、38桂、同xと次の駒を38に呼べば、続けて取れそうです。 実際に手を進めて見ましょう。

  35角、15玉、16歩、同玉、17香、同と、同銀、27玉、
  28歩、同成桂、同銀引、16玉、

これで38の成桂を取ることができました。 さて、次は玉を26に動かして38桂で次の駒を呼びましょう。

  17歩、15玉、24角、26玉、38桂同成桂引

38桂を取る駒は、39成桂、48成桂、46桂、37歩の4枚がありますが、37歩が消えると収束に入れてしまうので、これは最後。 成桂と桂はどの順番で取っても同じで非限定です。

38の成桂は、先ほどと同じように28で取れるので、これではがす仕組みがわかりました。 続けて楽しみましょう。

  35角、15玉、16歩、同玉、17銀、27玉、28歩、同成桂、
  同銀引、16玉、17歩、15玉、24角、26玉、38桂同桂成

  35角、15玉、16歩、同玉、17銀、27玉、28歩、同成桂、
  同銀引、16玉、17歩、15玉、24角、26玉、38桂同成桂

  35角、15玉、16歩、同玉、17銀、27玉、28歩、同成桂、
  同銀引、16玉、17歩、15玉、24角、26玉、38桂同歩成

  35角、15玉、16歩、同玉、17銀、27玉、28歩、同と、
  同銀引、16玉、17歩、15玉、24角、26玉、

最後は38に打つ桂がありませんが、37歩が消えたので収束に入ります。

  36金、同角成、35角、同馬、27歩、36玉、37香(15玉、16香) まで87手

これまで大活躍の角も消えて、香打でぴったりの詰上り。
角と銀のスイッチバックと歩で玉を移動させながら16手サイクルで桂・成桂・歩をはがす楽しい趣向詰でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

宮田敦史さん:
易しいが楽しい!
原田雄二さん:
「蟻塚」を崩すことができました。 17手目38桂が難しかった。
竹中健一さん:
37歩を消すのが狙いというのが面白いですね。
山下誠さん:
素朴な成桂剥がし4回を終えてと金を剥がせば収束。 楽しい繰り返し手順。
渥美雅之さん:
あれほど堅い蟻塚も手順の攻めでついに崩壊しました。
神品和男さん:
壁が崩れていく感じ
占魚亭さん:
楽しい桂剥がし。 最後に角を捨てる着地もいい。
S.Kimuraさん:
59のと金の意味が分かりませんでした.

なくても特に余詰はないようですね。 飾り駒かな。

伊佐真喜人さん:
内容としては16手サイクルの桂はがしだが、収束が見えにくい分、複雑に感じた。
那須清さん:
壮大なはがしです。 狭い所でこれだけ手が伸びるものと感心。
竹園政秀さん:
形面白いが、駒取清算多い
山路大輔さん:
成駒呼び出しと剥がしで駒の入れ替えが発生するのが上手い。
inokosatoshiさん:
成桂が蟻に見えてきました。 いい命名ですね。
はむきちさん:
最後2七歩打、3六玉、3七香打でも詰むように思いましたがどちらが正しい手順かよくわかりませんでした。

27歩に15玉・36玉は同手数で持駒も余らないので、どちらも正解です。

森田正さん:
桂はがし趣向、楽しめました。
おかもとさん:
成桂が蟻桂だったらもっとよかったのに(笑)
池田俊哉さん:
ツリーのような密集形から成桂剥がし。 最大限サイクルを伸ばしているところも良い

くるくる展示室No.438 解答:20名 全員正解

  渥美雅之さん  池田俊哉さん  伊佐真喜人さん  inokosatoshiさん
  S.Kimuraさん  おかもとさん  神品和男さん  杉山哲也さん
  占魚亭さん   竹園政秀さん  竹中健一さん  那須清さん
  はむきちさん  原田雄二さん  福村努さん  松ア一郎さん
  宮田敦史さん  森田正さん  山路大輔さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。