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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.436 本間晨一さん

くるくるおもちゃ箱
くるくるおもちゃ箱

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
はじめは捨駒 30手台

くるくる展示室No.436 本間晨一

初形から横送り趣向と推察されますが、84の馬が龍筋を止めています。 そこで、まずはこの馬を消しましょう。 すぐに73馬では同香で72に穴があいてしまうので、いったん64金と捨てて両王手で馬を消します。

  64金、同玉、73馬、同玉、

これで舞台は整いました。 持駒の銀4枚を使って右に送りましょう。

  74銀、64玉、63銀成、同玉、
  64銀、54玉、53銀成、同玉、
  54銀、44玉、43銀成、同玉、
  44銀、34玉、33銀成、同玉、

玉が33まで来たので、23歩成で飛車を奪取。

  23歩成、同玉、14龍、33玉、

これで収束かと思いきや、ここから復路の趣向が始まります。

  34飛、43玉、44飛、53玉、54飛、63玉、64飛、73玉、
  74飛、83玉、84飛、93玉、94飛、83玉、84龍 まで39手

往復で違うタイプの趣向が二つ楽しめる軽快な作品でした。

作者「銀打ちのあとすぐ銀成捨てを4回繰り返し、玉を右辺に送る趣向が狙いです。
飛を入手してからは、玉を飛で左辺に送り戻しますが、往復ともやさしいくるくる手順になっています。」

銀打、銀成で横に送る趣向は土屋健さん(将棋月報1941年3月)が最初。 香を並べた構図での実現は安達康二さん(ちよだ1978年1月26日、夢の車輪第7番)以来、数作作られています。 下記の記事をご参照ください。

作者「銀打・銀成の送り趣向はすでに多数発表されていたのですね。
紹介していただいた先行作品を確認しましたが、銀打・銀成の連続4サイクル送り趣向は初めて、それが唯一の先行作との違いを主張できる点のようです。 この趣向に加え、往復趣向とくるくるでは初めての紹介という合わせ技で採用されたのは僥倖でした。」

くるくる展示室は、趣向の紹介という面もあるので、くるくるおもちゃ箱で未紹介の趣向であれば既存の趣向でもOKです。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

宮田敦史さん:
本当に駒がくるくるしてるような手順。
原田雄二さん:
普通詰将棋以外では、くるくると、ばか詰が好きです。
竹中健一さん:
たまに見かける趣向手順ですが、文句なしに楽しめますね。
山下誠さん:
復路の1歩ずつ横に進む飛車の動きがユーモラス。
渥美雅之さん:
金銀を打ち替えて23飛を奪い収束に向かう、面白いです。
神品和男さん:
序と収束でくるくるの種類が違うのが良い
占魚亭さん:
前半の捨てていく流れが楽しい。
石山清太郎さん:
くるくるして気分が悪くなりそう…
S.Kimuraさん:
最初から金を手放すとは思わなかったので,くるくるにならずに困りました.
伊佐真喜人さん:
冒頭3手は少し考えてしまった。
那須清さん:
数学で言えばユークリッド幾何学の様な一糸乱れぬきれいな手順です。
竹園政秀さん:
序は良いが終盤追手順
山路大輔さん:
銀打ち銀成り捨てはよくある手順だが、飛車追い趣向で帰ってくるのは新しい。
エレーンさん:
安達康二作を思い出しました。 ここまで手が伸びるのですね。
inokosatoshiさん:
楽しく解けました。
森田正さん:
玉のジグザグ移動と横歩きが楽しめました。
おかもとさん:
くるくるなら、序はなくてもよかったかも。
池田俊哉さん:
銀打銀成の連続は良くある筋だが、往復にもっていったのは一工夫あり
あれれれさん:
初手限定のようですが、初手銀でも詰まないか考えてみました。
浜野乙三さん:
飛の横ばいが面白い。

くるくる展示室No.436 解答:24名 全員正解

  渥美雅之さん  あれれれさん  池田俊哉さん  伊佐真喜人さん
  石山清太郎さん  inokosatoshiさん  S.Kimuraさん  エレーンさん
  おかもとさん  神品和男さん  杉山哲也さん  占魚亭さん
  竹園政秀さん  竹中健一さん  那須清さん  浜野乙三さん
  はむきちさん  原田雄二さん  福村努さん  松ア一郎さん
  宮田敦史さん  森田正さん  山路大輔さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。