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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.430 山田淳さん

くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
金か銀か 10手台

くるくる展示室No.430 山田淳

4枚の香が、横に2筋ずつ送る趣向を予感させます。

初手87から打つのは金か銀か、それが問題です。
87xに95玉は96銀、84金と打って簡単ですから、いずれの場合も85玉と歩を取る一手。 そこで76x、同玉となれば無事に2筋横に送ることに成功します。 しかし、同玉と取らず、逃げられたら?

74玉は84金迄。
94玉は83銀で簡単。
95玉は84銀で簡単。
96玉のとき、初手87金の場合は87銀、95玉、86銀、同と、同金以下金で押して行けば詰み(17手駒余り)。 初手87銀の場合は上記の86同金と取り返す手ができず、詰まないのです。
ということで、初手は87金に確定。

  87金、85玉、76金、同玉、

次も67金と67銀で悩むところ。 67金では、65玉、56金、76玉でもう金がないので捕まりません。 67銀なら65玉、56銀に76玉なら67金まで。 つまり、今度は銀が正解。

  67銀、65玉、56銀、同玉、

3回目も47金か47銀か。 今度は57を桂が塞いでいるので、どちらも3筋に移動させることができます。 最後の回に向け持駒に金を残すか銀を残すか。 じつは最後は銀が残ってないと詰みません。 そのため、3回目は47金が正解になります。

  47金、45玉、36金、同玉、

なぜ銀を残さなければならないのか。 それは、27金、25玉、16金では36玉で詰まないからです。 銀だったらここで25銀で詰み。 それでは4回目を始めましょう。

  27銀、25玉、16銀、同玉、

16まで呼べば、歩突きで詰上り。 16銀に36玉、25銀までの順も同手数で正解です。

  17歩 まで17手

作者 「金、銀、金、銀の順番で打っては捨てを繰り返して玉を9筋から1筋に運んでいきます。
金と銀の順番がポイントですが、最初に銀を使った場合は、4手目で96玉とされて逃れます。 他の応手はすべて詰むのでこの部分は変化をしっかり読む必要がありますがこれをクリアするとあとは簡単だと思います。」

金か銀かというパズル的要素を持ったくるくる。 4手目の変化がくるくるにはちょっと難関でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

蛇塚の坂本さん:
最終は銀打ちで締めだと思うが、銀の特性を生かして最終手2六銀も有力だと思う。
市原誠さん:
駒柱、久しぶりに見ました!

82金までの17手解。 変化別詰なので正解ですが、普通に金で押していけば持駒がたくさん余ります。

山下誠さん:
玉のジグザグ行進。最後に銀を残すのがポイント。
S.Kimuraさん:
金を最後まで残そうとしたため,困りました.
あいうえおさん:
金銀金銀と打って行くリズム (銀の言わば「左尻利き」が最終手の変化手順で必要なので、このリズムになると思います) が大変良く、私には長手数の17手詰ですが、何とか正解できたと思います。
占魚亭さん:
玉を1筋に誘導。 打った金銀を捨てる感触がいい。
inokosatoshiさん:
金か銀かの意味づけができていて楽しい趣向。
中村丈志さん:
一見、金銀どちらでもよさそうだから、油断するとハマる。
おかもとさん:
最後が銀なのはすぐわかるが、それ以外の金銀の順番は読みが必要でややこしい。
池田俊哉さん:
金銀空き王手による横送り趣向だが、戻ったときに詰むように金銀を打ち分ける。 初手の金打がカギ
ひろさん:
ジグザグの動きが面白い

作意順では波型の軌跡曲詰にもなっていますね。

小林巧さん:
軽快で楽しいが、玉様にとっては危険な綱渡りといった処か。 4手目76玉じゃなくて96玉でも17手?

同手数駒余り。 変化にしてはちょっと長すぎかな。

浜野乙三さん:
金と銀の違いがはっきり理解できませんでした。 最後が銀なのは分かりますが。

途中で間違えても最終手と手数は正解できるということで出題に踏みきりました。


くるくる展示室No.430 解答:13名 全員正解

  あいうえおさん  池田俊哉さん  市原誠さん  inokosatoshiさん
  S.Kimuraさん  おかもとさん  小林巧さん  占魚亭さん
  中村丈志さん  浜野乙三さん  ひろさん  蛇塚の坂本さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。