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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.426 本間晨一さん

くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
3つの楽しみ 30手台

くるくる展示室No.426 本間晨一

飛もすぐ取られるし、玉が広すぎる感じですが、よく見ると2枚の角が斜めに押さえています。 そして、68銀、66玉、57銀打と銀を斜めに打っていけば、銀と角により玉を斜めのレールに閉じ込めることができます。

  68銀、66玉、57銀打、55玉、46銀打、44玉、35銀打、43玉、

68銀に87玉や78玉は96角成があり、68銀に88玉も79銀と打てば角か飛で96金を取る手があるので捕まっています。
さて、ここからメインの趣向が始まります。 54のと金が強いので、桂を捨ててこのと金をどかせてから歩を打ちます。

  55桂、同と、44歩、54玉、

44歩に同金は同銀、同玉、36桂、54玉、32角成以下。
この4手で玉とと金が一つ斜めに移動しました。
持駒にはまだ桂と歩が3枚ずつあるので、続けて楽しみましょう。

  66桂、同と、55歩、65玉、
  77桂、同と、66歩、76玉、
  88桂、同と、77歩、87玉、

87まで追い込めば、序の変化にもでてきた96角成が実現します。

  96角成、同玉、

さあ、ここからは最後のお楽しみ、斜め金追いでとどめをさします。

  97金、85玉、86金、74玉、75金、63玉、64金、52玉、
  53金、41玉、42金(角成) まで37手

作者 「銀の4連打に続く、「桂打ち、同と、歩打ち、玉移動」の4手x4サイクルが狙いです。
比較的少ない盤面駒配置で狙いを表現することができたと思います。
初手69桂打ちの紛れは、66玉、57銀、67玉、59桂、58玉、47銀、49玉以下不詰です。
初手の紛れさえ乗り越えられたら、銀の4連打、狙いの4サイクル、収束の金追いの各手順を楽しんでもらえるのではないでしょうか。」

四銀連打、と金のお供連れ斜め送り、斜め金追いの3つの趣向を味わえる楽しい作品。 各趣向はいずれも前例がありますが、この3種の組み合わせは初めて。 いろいろなタイプの趣向が出現する本作は、趣向詰の入門にもぴったりです。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

山下誠さん:
攻めの主役が交代しながら玉が斜めに一往復半。 ストーリー性がある。
小山邦明さん:
2枚並んだ角の威力は絶大で、斜めの銀や歩の配置と収束の金の動きがぴったり。
山路大輔さん:
シンプルな初形からいきなり趣向手順が飛び出して驚きました。 徹底した斜め移動が面白いです。
占魚亭さん:
桂打〜歩打の所が好きです。
おかもとさん:
ヒントの通りで楽しめました。
S.Kimuraさん:
1往復した後,もう一度戻るところが良いですね.
池田俊哉:
一見広そうな玉で、四銀連打が成立しているのは面白い。
異なる趣向の組み合わせで一往復半はくる展らしい作品
浜野乙三:
手出ししにくい初形ですが意外なことに狭い玉で気持ちの良い進行でした。

くるくる展示室No.426 解答:9名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  おかもとさん  小山邦明さん
  占魚亭さん  浜野乙三さん  不透明人間さん  山路大輔さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。